連結して儲ける　第43回

2022年8月30日 06:22

１. 商売において最も困難なこと。

明日、売上げができるかどうかはお客さんが来店するかです。つまり商売において最も大切なことは集客です。集客がなければ商売はできません。

集客を効率よくする方法はさまざまあります。一番わかりやすく単純なことは、人が多く集まる場所に出店することです。しかし、世の中の仕組みの上では、人が多く集まるところは出店費用が高額であることがほとんどです。

なぜならば、土地を貸す方は１円でも高額で貸したいと思います。従って、その土地の優位性や利便性などを考慮した値段設定を模索して金額を釣り上げて提案してくるからです。

一方で前回伝えましたように立地の悪い店舗は、集客のために費用や労力を使う必要があります。その結果として、実は立地の悪い店舗の方が集客に費やす費用が多くなり、結果、潰れてしまう可能性も高いです。

２.連結集客

このような時の対策として連結して集客する方法があります。具体的に例を上げます。

２階立てのビルの2階がフィットネスジム、１階がカフェのようなテナントがあるとします。利用者はフィットネスで汗を流した後、カフェで雑談をするという流れを計算してお店の運営を行っています。

どちらかというとこの場合、フィットネスジムよりはカフェの方が得をします。なぜならカフェに来る人がフィットネスに行く確率よりも、フィットネスジムに行く人がカフェに行く確率が高いからです。

もし、この二つの事業を一人の経営者が手掛けているとしたら、広告を出すべき対象は当然カフェではなくフィットネスです。それはフィットネスのお客さんがカフェに流れることを想定しているからです。このことだけでも広告費を浮かすことができます。

３. 連結を生かし相乗効果を狙う。

この場合、カフェでお客さんがお金を使うこともフィットネスでお金を使うこともオーナーの目線からすれば同じです。

まずはフィットネスジムのお客さんが好む商品の傾向を的確に捉えます。例えば、低糖質の商品を充実させたスイーツ、カフェインレスコーヒーなどです。これによりフィットネスから流れてきやすい環境を整えることでさらにお客さんが購入してくれます。

次に、お店同士の交流ができるように仕掛けていきます。毎週水曜日はフィットネスジム利用者はコーヒー半額の日にする。逆にコーヒを飲んだ人はフィットネスの割引券がもらえるなどの企画をして売り上げを稼ぐ方法を模索し、それを仕組み化していきます。

４. 新規事業と相乗効果

もし、これから新規事業を立ち上げることを模索している場合は、集客の効率化を想定して、２つあるいは３つの事業を連結させて一度で３回儲かる仕組みを構築していくことが成功の近道かもしれません。

また、自分たちの販売している商品が購入された後にお客さんがどのような行動をしているのかを調べることも次の集客につながると思います。

私の店ではバッグ販売をしています。バッグは3年から5年すると劣化して、修理やメンテナンスが必要になります。そこで数年前からバッグ専用の修理事業を行っています。

私のお店でバッグを購入したお客さんと他社でバッグを購入したお客様が来店して修理をしてくれます。その修理に来たお客さんに対して、自社で行っているエステサロン体験割引券を配っています。すると一定数でエステの会員になってくれます。

エステの会員になると6ヶ月の間、２週間に一度、お店に来てエステを受けてくれます。エステは化粧品販売とリンクしていて、一定の割合で化粧品を購入してくれます。

そのエステのキャンペーンに、お友達を紹介すると〇〇プレゼントのような集客企画を定期的に盛り込んでいきます。するとエステのお客さんが増えます。

エステのお客さんは必ず私の店で販売しているバッグ販売コーナーの前を通りエステコーナーにいきます。するとバッグも一定数売れてくれることになるわけです。

このように、バッグ販売→バッグ修理→エステ→化粧品販売→バッグ販売のようにループしてもらうことで、お客様が流れてくれます。

この後のことは割愛しますが、儲かる仕組みとは上から下に水が流れるように、入り口から出口に向けて何度も購入してもらう仕掛けを意図的に作ることです。

一つの商売で集客に悩むのであれば、集客が強いリピート商品と連結させることで無理なく安定した集客を実現する。これが集客のコツだと思います。

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