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第4回ユーザー会を開催しました!

2022年10月19日(水)に第4回ユーザー会を開催し、15社16名のご利用企業の皆様にご参加頂きました。

概要は、以下の通りです。
・日時:2022年10月19日(水) 16:30~17:30 オンライン 
・参加者:Salaries(以下、サラリーズ)*ご利用企業の皆様
・テーマ:
 ① 講演 「人的資本経営に関する共有」 
(パーソル総合研究所 佐々木 聡)
 ② リリース情報のご案内 
(パーソルキャリア 白石 浩二)
*「Salaries」は、「Salaries.jp」として商標登録されています

この記事では、少しばかりですが当日の様子をお伝えできればと思います!

講演登壇:パーソル総合研究所 佐々木 聡
司会進行:パーソルキャリア 白石 浩二


【①】講演 「人的資本経営に関する共有」について

(パーソル総合研究所 佐々木 聡)

人的資本経営の重要性が注目され、情報開示が迫られる中、人事部門として知っておくべきことの知見共有と、人的資本経営を実現するために、いかにして戦略人事を構築していくのかを考える機会とすることを目的とした「人的資本経営に関する共有」というテーマで講演いただきました。

(以下、佐々木研究員)

日本企業の人事を取り巻く環境の変化

GDPの世界シェアは、90年代の13.7%から低下の一途をたどり、2020年には6.0%と30年間で半分に縮小しています。
この所謂失われた30年のあいだに、少子高齢化と労働人口の減少、経済の低成長、企業活動のグローバル化、就業意識の多様化、ビジネスの高度化・複雑化が企業の運営にも大きな影響を生み、従来の日本型雇用では成り立たない環境になりつつあります。

また、米国と日本ではGDPにおける人材投資額(Off-JT費用である「能力開発費」)においては、60倍の差(米国:約30兆円に対して、日本は約5,000億円)があり、従来の日本の強みであったOJTにおいても、仕事環境の変化で効果が限定的になっています。

こうした背景から、従来の日本型雇用の特徴である、終身雇用、組織への帰属意識、OJT中心の管理、階層別研修などの人的資源管理から、人材を資本と捉える人的資本管理の観点において、会社と個人は新しい関係性を構築する必要があります。そこで人的資本経営への期待が寄せられています。

出典:パーソル総合研究所 人的資本経営に関する共有

人的資本とは

人的資本は無形資産の一つとして、企業が持つ財務資本、製造資本、知的資本など他の資本と同様に人材を資本として捉えています。

つまり人的資本経営とは、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方となります。そのため、人的資本に対する「投資」が重要となります。
株式価値としてみた際には、人的資本が含まれることになりますが、日本企業の現状としては、プライム市場において、PBR(時価総額/純資産)1.0倍割れが半数に近い異常な状況となっており、まだ人的資本による影響が低いことを示しています。

また、EU・英国・米国では、人的資本開示の義務化も始まっており、PBRでも4.0倍以上の企業が約8割を占めている状況です。
世界初の人材マネジメントに特化した国際基準(ISO30414)も整備され、人的資本に対する取り組みが見受けられます。
日本でもそういった動きの中で、徐々に非財務情報の可視化、開示強化方針が打ち出されています。

また、従来の株主資本主義から、ステークホルダー資本主義へシフトしていくことで、さらに人材投資への期待が高まっていくと考えられています。投資家は人材投資への期待が高くなっていますが、人材投資や設備投資に関する認識は企業側とのギャップも存在しています。
そこで、人的資本経営の検討ステップとして、ステークホルダーへ価値創造ストーリーを提示していくことが重要となります。

例えば、経済産業省が提示しているフレームワークや、人材版伊藤レポートなどいくつかの参考となる指針等は提示されています。
一方で、実際に経営戦略と人材戦略との連動ができていないと回答する企業は4割近く存在しています。
実際に人材版伊藤レポートに参加している企業様へのインタビューも通して、「経営戦略と人材戦略の連動」を人事戦略として実施していくことが人的資本経営を推進する上で必要となります。

出典:パーソル総合研究所 人的資本経営に関する共有


※本調査を引用いただく際は出所を明示いただくようお願いいたします。
出所の記載例:パーソル総合研究所「人的資本経営に関する共有」


質疑応答

質問①:総じて解雇規制の緩和で前進しそうと思いますが、佐々木さんはどうお考えでしょうか?

回答:人的資本連動しやすいジョブ型への移行により、入口・出口にはメリハリがついてくると思います。

質問②:ここでいう求職者は、中途入社者の意味が強いかと思いますが、新卒入社者として考えると、賃金のバランスはどこまで重視するべきでしょうか?

回答:中途の影響が少なからずあると思いますが、職種・スキルによって異なるかと思います。例えば、新卒からジョブ型、給与も決まる企業様も実際に存在します。

【②】リリース情報のご案内

(パーソルキャリア 白石 浩二)

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・マーケットデータの企業数が分かるようになりました
・データアップロードのフォーマットが新しくなりました
・「報酬診断」機能が追加されました
・「二段階認証設定」のお願い
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※リリース情報の詳細は下記noteの記事をご確認ください。
マーケットデータの企業数が分かるようになりました(他5件)|Salaries サラリーズ|note

今後もご利用企業の皆様のお声を反映したより良いプロダクトを目指し、機能の開発・活用方法の検討を進めていきたいと思っております。

【③】次回ユーザー会について

今後も、ご利用企業様にとって、気づきと実りのある会を目指して、ユーザー会は定期的な開催を予定しております!

<第5回ユーザー会>
・ 時期:2023年2月中旬頃
・ 形式:オンライン
・ テーマ:① ご利用企業様によるサラリーズのご活用事例共有
      ② リリース情報等サラリーズのお役立ち情報の共有

詳細が決まり次第、ご利用企業の皆様へ告知させて頂きます!

ユーザー会では、今後も
・サラリーズの使い方や活用事例のご紹介
・ご利用企業様同士の交流
・有識者やHR業界における傾向や最新の調査結果のご報告
などのコンテンツを予定しておりますが、ご意見等ありましたら、本記事へのコメントやメールにてご連絡頂けるとうれしいです。

noteにて活動報告も行う予定ですので、サラリーズ ユーザー会を引き続きよろしくお願いいたします。