クックパッドがデザイナーにとって最高なので今すぐにでもみんな来たほうがいいと本気で思った話。
先日ReDesigner for StudentのSummer Meetup2019で登壇をさせていただきましたのでそちらの資料を公開します。
各社さんがとてもキチッとした会社紹介をされている中で一人「クックパッドのこんなところが最高だと思うの、ぼくは。」という子どもみたいな内容で少し恥ずかしかったのですが勢いで乗り切りました(*ノω・*)テヘ
入社直後にCookpad TechConf 2019で登壇した時から4ヶ月、あの時にはまだ語れなかったクックパッドの楽しさを、きちんと伝えられたLTになったと思っています。
-------👇ここから発表内容👇-------
こんにちは。クックパッド株式会社の宇野です。今日は会社紹介とサマーインターン募集のお知らせをしに来ました。短い時間ではありますがお付き合いください。
改めましてクックパッドの宇野です。デザイン担当のVP(Vice President)をしています。
元々はWeb制作会社にいまして、その後はソーシャルゲームを作り、昨年まではヤフー株式会社に在籍していました。Yahoo!ニュースやYahoo!検索のデザイン部長を経て、今年の2月にクックパッドにジョインしました。
さて、会社紹介に移りたいと思うのですが、ふとこのスライド作ってみて思ったことがあります。
なんか堅苦しいんですよね。そんなことコーポレートサイト見ればのってるし。それにクックパッドって創業してから何だかんだで20年以上の歴史があるんですね。でも僕は入って5ヶ月。僕が語ったところですごい薄っぺらい話しかできない。
そんな話されたら僕だったら寝ちゃうかも。
そこでテーマを変えることにします。
題して「クックパッドがデザイナーにとって最高なので今すぐにでもみんな来たほうがいいと本気で思った話。」(噛まずに言えて良かった)。
僕と皆さんのクックパッド歴は5ヶ月間しかないので、それならより皆さんに近い目線の話をした方が面白いんじゃないかと考えました。
今日は僕が個人的に「クックパッド最高だな」と感じたことをどんどん話して行きます。
会社の詳しい話は今日デザイナー5人で来てますので、そちらのブースに聞きにきてください!
では、始めます。
最高なところです。
まず始めに「Cookpadのデザインは最初からそこにある」です。
よく若手デザイナーの方に「もっと上流から関わりたい」「企画から提案したい」と言われることがあります。
しかし、クックパッドではそんなことを言うデザイナーはいません。それが当たり前だから。
クックパッドでは頻繁にDesign Sprintを行なっています。Design Sprintって知っていますか?Google Venturesが考案した手法。
ここでは職種が関係ありません。例えばこの写真の真ん中にいるのは新規サービスの本部長。周りにエンジニアもデザイナーもいます。みんな平等な立場でこうやって意見を出しあって作るのがクックパッドの当たり前です。
「デザイン」ってとても色んな意味があって、広義の意味での組織デザインとかそういうものもありまして、そういうものをデザインするのはもちろんデザイナーだけでやらないのは当然。
でも狭義の意味でのいわゆる「見た目のデザイン」もクックパッドではデザイナーだけの仕事ではないんです。
これは実際にFigmaというデザインツールを使ってデザインしている様子。皆さんFigmaって知っていますか?PhotoshopとかSketchなんかに近いUIデザインツール。(手がパラパラと上がる)
まだ使っている人は少ないですね。僕らはほぼ今UIデザインをこちらでしています。僕はFigmaをただのデザインツールではなく「コラボレーションツール」として捉えています。
この画面、実際に僕がサマーインターンのデザインをしている画面を色んな人が見ている状態。色の付いているカーソル、これみんな違う人が見ている様子なんです。デザイナーだけでなくエンジニアも見てます。リアルタイムで作っている様子がわかる。
「完成するまで見られたくない」という人もいると思います。僕もそうでした。でもクックパッドではこの職種を超えて一緒に作っていく文化と手法を大切にしたいと考えています。
いろいろな人がその過程を見ていくことでデザインに対してみんなが関心を持ち一緒に良いものを作っていきたいという気持ちが、こういったツールの使い方にも現れていると考えています。
はい、次。クックパッドのデザインはユーザーさんと共に考えています。
これは実際のユーザーインタビューの様子。クックパッドではこれでもかっていうくらいユーザーさんとお話をしています。毎週ユーザーさんをお呼びする時間を作ってそこに向けてプロトタイピングをしているチームもあるくらい。
そこでは顕在化した課題感を聞くだけではなく、潜在的な課題はなんなのか、本当に解決すべきことはなんなのかということを見つけることが大事。
僕たちが届けたい思いがあり、ユーザーさんが解決したい課題がある。それを常に考え続けていますし、ユーザーさんと一緒にデザインを考えているという実感があります。
クックパッドってすぐに試せるんですよ。
これは社内のキッチンの様子。クックパッドはエントランスに大きなキッチンがありいつでもそのキッチンを利用して料理をすることができます。冷蔵庫にある食材は自由に使ってOK。なのでお昼時にはたくさんの社員がお昼ご飯を作っています。飲み会とかも社内でやっちゃう。みんなで料理をすることで得られるコミュニケーションってすごいなって思うんですよね。
そんな環境があるので、実際に何かをやってみるのも簡単。例えばクックパッドアプリのレシピページで「こういうふうにしたら使いやすいかも」みたいなアイデアが出たら、すぐにプロトタイプ作って昼に実際に試せちゃいます。そこで「あー、これは実は使いにくい。なしで!」とかなる場合もありますし「ここを改良すれば世に出せるかも」みたいなこともあります。
僕たちはプロダクトの作り手であり、クックパッドユーザーとして料理の作り手でもある。この環境はすごく良いものでありクックパッドの強みです。
クックパッドは料理体験の一部です。料理の体験ってどんなものだと思います?
レシピサービス上ではレシピを作ったり料理をしたりみたいな色々な循環があります。
これは一日の料理との接点。ご飯って一日三食ありますよね。それに対しての作る体験もありますし片付けもある。料理を何にするか考える時間もあれば、買物もある。これらが全て料理体験です。
更にはもっと長いスパンで考えると出産などのライフスタイルの変化があると、離乳食や食育に関心が生まれたりする。もっといいものを食べたいと思う。もっとうまく写真が撮りたいと思う。でも健康には気を使いたい。もっと便利な調理器具を探したい、料理がうまくなりたい。さらには食料廃棄などの環境問題も僕たちは料理体験だと考えています。
そう考えるとスマートフォンやPCの画面の中でのデザインなんてごく一部ですよね。僕らが見据えている先にはもっと膨大な世界が広がっていてそこを全て考えた上でUIデザインをしなければならないですし、そこから広がる世界を全部デザインできる。
クックパッドの考えるデザインは料理体験のごく一部であり、だからこそもっと広い世界もデザインしているんです。
クックパッドはどんどん新しくなります。
さきほどお話したように僕たちは料理体験のデザインをする会社です。なのでレシピサービスで日本一だろうとも全然まだ足りません。そのために食器を売ってみたりIoTで実際のインターネットに繋ぐ調理器具を考えてみたり、ネットと切り離された食育のための絵本も作ってみたり色んな挑戦をしています。
そしてまだまだ挑戦が足りないので、どんどん新しいものを作っていきます。
クックパッドって実はすごいグローバルカンパニーです。これだけの言語対応と国での利用ができる日本発のサービスって他にはほとんど無いのではないでしょうか。
日本国内向けのプロダクトは東京で、国外向けのプロダクトはイギリスのブリストルでというような分業をしています。しかしその気になれば海外で働くことができる制度もありますし、グローバル感覚を持たなければいけないということで海外のカンファレンスなどにもデザイナーも参加をしています。
そして何よりも、クックパッドは「ミッションドリブン」であること。
こういう話をする会社さんは数多ありますが、クックパッドのこれはガチです。本当にこれをみんな信じてそこだけを見てる。
なのでデザインレビューもその軸で行われることもしばしば。そのため僕が作ったデザインも「これって料理を楽しみにするんですか?」と言われてなおすことも。。
このミッションをこれだけ強烈に捉えられるのは経営からのメッセージが直にデザイナーに届いているから。
この写真は先日行ったデザイナー合宿の様子です。中央にいるTシャツとサンダルのいい笑顔したおじさんがうちのCEOです。この日は会社のビジョンをどうやってデザインの力で達成できるかを話す日。ガッツリとお付き合いいただきました。
とはいっても大仰な話ではなく「デザイナー合宿でビジョンの話したいのでお付き合いください」ってうちの部長がライトに話しかけただけですが(笑)クックパッドは社長室のようなものをあえて用意していないので、普通に僕の隣の隣の席に座ってます。
なので改まったミーティングなどではなく、普段から「もっとデザインでこういうこと解決できないかな」みたいなフランクな会話がなされています。
クックパッドは代わり続けます。常に未完成のであり、故に自由であるという考え方が強くあります。
これは社内のDesign Systemであるcitrusです。ここに僕が大好きでクックパッドのデザインを体現する文章があるのでご紹介します。
ここで扱っている指針は絶対的なルールではありません。この指針を足がかりとして、毎日の料理がもっと楽しくなるアイデアやデザインをみんなで生み出して行きましょう。
毎日の料理を楽しみにするためのデザインを僕たちは日々考えていますし、その結果が今よりももっと良いものであるあるならば僕たちはそれを新たなルールとします。
ここまでちょっといい話ばっかりしましたが、当然そんないい話ばかりではないです。
まずこれ。社内でまことしやかに囁かれている都市伝説。現に僕は太りました🐷
社内で普通にケーキとかクッキーとかくれる人がいます。それがまたすごく美味しいんです。飲み会も会社のキッチンでみんなで料理作ったりします。シアワセ。
体のセルフマネジメントも厳しく求められます。
さて冗談っぽい話をしてしまいましたが(本当ですけどね)
これ。先に行ったようにクックパッドのデザインは企画の段階から始まっています。なのでデザイナーが関わる領域は非常に広い。いわゆる見た目の「デザイン」をしている時間は半分もないかもしれません。
そこを魅力に感じてもらえる人にはとても良い環境ですが、それ故に「グラフィックスキルだけを磨きたい!」というような人には向いていません。
課題発見から解決方法の提案までは職種関係なく全員の仕事です。それ故に待っていても何も起きません。自らが課題発見をしていく必要があります。
マーケティングの有名な話で「ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルではなく穴である」というものがあります。
僕らはデザインというドリルを持っています。でも求められているのが穴なのならばドリルを使わないという判断もまた必要なこともあります。常にデザインを手段だと捉え、それを最大限に活かす方法を考える柔軟な考え方が僕らのデザインには求められています。
あとクックパッドはそこそこの歴史がある割に社内はあまり型が決まっていません。気軽に色んなものを変えますので、それについていけるポジティブさが必要です。僕たちはこれからも代わり続けます。
ということで今年もインターンをやります。
(※現在こちらの募集は終了しています🙇)
僕たちと毎日の料理を楽しみにするデザインをしませんか?ご応募お待ちしております。
またUIデザイナーのアルバイトの募集も始めます。ぜひこちらもご応募ください。
ご清聴ありがとうございました。
頂いたサポートは次なるUIデザインやその記事に役立たせて頂ければと思います!