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【徹底解説】Bandalos Chinos/Dije To Nombre

年の瀬なのだから。クリスマスシーズン真っ只中なのだから。それにちなむミュージシャンを取り上げるだとか。今年一番思い出に残った楽曲をピックするだとか。いろいろあるじゃない。そういう時期じゃない。そんな最中に主宰が自信を持ってレコメンドするバンドを映像付きでご紹介したいと思い筆を執った次第であります。手始めに読者様のご意見を高らかに代弁。

誰やねん。

これに尽きると思います。過度なネガキャンは控えますがしかし、日本ではまだまだ知名度の低いバンド。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで誕生した、フレンチポップをスペイン語に乗せて鳴らしてくれる魅惑のバンド。アルゼンチン→スペイン語と聞いて合点がいく方は非常に多いと思います。しかしフレンチポップというのはこれいかに。

スペイン語で綴られたWikipediaをGoogle翻訳にかけたところ、ジャンルはインディポップなる記述も見受けられ、音楽の受け取り方は様々だなあなどと浅めの感慨に浸ったものですが。主宰目線、PhoenixやTahiti 80などに代表される「涼やかなサウンド」が最大の特徴と映りました。歌唱のテイストもどこかそれとない影響を感じさせる。

次に、曲名「Dije To Nombre」について。

言わずもがなこちらもスペイン語となっております。英語に訳すと「Call Your Name」に近い。君の名を呼ぶよ、つまりラブソングであると推察し話を先に進めます。MVも併せてご覧頂けると幸いですが、まさに美女と野獣が甘く切ない恋模様を展開、非常に薄気味悪い出来栄えとなっております。どうしてこうなったんでしょうか。真意はまったくわかりません。

全体に赤みがかった映像は、電気グルーヴの「シャングリラ」を彷彿とさせます。サンプリング素材の作曲者であるシルヴェッティはブエノスアイレスに程近いキルメスという地域の生まれ。これも何かの巡り合わせ?とはいえラテンアメリカの音楽に根を張ったフレンチポップということができそう。そしてここから、当楽曲最大のストロングポイントを解説していきます。

5分弱の楽曲なのに、アウトロだけで2分半もある。

ここです。ここが凄いところです。歌よりも長い。めちゃくちゃにたっぷりとやってくれている。しかしこれがなかなかに効果的で、美女と野獣の恋の思い出の数々が走馬灯のようにリスナーの脳裏を駆け巡っていく。2分半が永遠のように感じられる。泡沫DJイベントに無理やり紐付けるわけではないですが、是非クラブでかけてみたいサウンドですね。

メロパートもサビパートも細かな起伏こそあれど、テンション爆発とまではいかない。ところが2サビを終えたところから強烈な波が押し寄せてくる。恥を忍んで書きますが、絶頂、というやつだと思います。ヒゲダンスの曲に聞こえてきた、なんて方もいるかもしれません。主宰もそうでした。ご心配には及びません。キャッチーでありながら曲感を壊さないバランス感。

「沈黙は語る」アウトロの面白さについて。

結びの段になりました。当楽曲との出会いが発端となり主宰の悪趣味は加速しました。つまりアウトロが長い曲ばかりディグするようになったのです。我ながらこれは非常に悪い癖だと思う、思いますがしかし発見は多かった。映画に例えれば、クライマックスに台詞なしの長回しシーンを放り込む感覚でしょうか。沈黙は語る。つまり御託は要らないということです。

正直挙げ始めればキリがありませんが。しかし一口に長尺アウトロといっても非常に解釈が様々で、改めてアーティスト達のクリエイティビティに感服するばかりです。脳裏にこびりつくような視覚的映像的効果を生む音楽手法だなあとまたまた浅瀬の感慨に浸る。特にTodd Rungrenの楽曲はイントロも相当長いですからね。まさかのサンドイッチ構造。

#音楽 #コラム #レビュー #エッセイ #DJ #DJイベント #BandalosChinos #電気グルーヴ #シルヴェッティ #フレンチポップ #アウトロ #記念日


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関西学院大学JAZZ研究会JAMのOB~現役生主催、なんでもありのDJイベント「サラダボウルと煮込みシチュー」。ジャンル不問。カットイン上等。適宜休憩。飛び入り大歓迎。基本的にNGなし。2017年2月、第1回開催。新型コロナウイルス未曾有の大流行に鑑み、第2回開催時期は一切未定。