見出し画像

体温を上げよう

健康的に痩せたい40代以上のダイエット。

食事で意識すると良い三大栄養素の話を何回かに分けてしてきたが、なぜ三大栄養素が必要なのか?皆さんは本当にご理解いただけているだろうか?

そのエネルギーはあるのか?

ダイエットをするときも、なにか不調や病態を改善したいときも、絶対に忘れてはいけないのが、そのエネルギーがあるのか?ということ。

代謝エネルギー(基礎代謝)は人の生体を動かすために熱エネルギーを生み出して、ホモサピエンスたる人間の生命を維持している。

そう、人が生命を維持するためには一定以上の熱エネルギーが必要なのだ。

生きている人の身体はあたたかく、死んだ人の身体は冷たい。

ダイエットを成功させる人も、不調を改善したり、なにがしかの病態を改善できる人も、その「身体があたたかい」というのが最低条件だ。

ヒト下や脇の下で体温を測るが、代謝エネルギー(基礎代謝量)が高くて健康な人の体温は36.8℃以上あると言われている。

体温が37℃以上あったら微熱?

とんでもない。

余分な脂肪を燃やすときに生まれる代謝エネルギーは、一定量の熱エネルギーが必要で、基礎代謝量を高く保たれる体温は、平熱で37℃前後あるのが理想なのだ。

エネルギー代謝の材料になるのが、三大栄養素

エネルギーの材料になる栄養素の代表選手が三大栄養素と言われる脂質・糖質・タンパク質だ。 

三大栄養素は、身体の中のどこで作られるかご存知だろうか?

脂質・糖質・タンパク質を使ってエネルギーが作られるのは細胞の中だ。

中学生の生物の授業を思い出してみよう。

からだを構成する基本単位が細胞だ。

細胞がたくさん集まって生物ができていて、人間もその1つだ。

ヒトの細胞の数は約40兆個といわれる。(昔は60兆個と言っていた)

動物と植物でそのつくりは異なる。

動物は動いてえさ(栄養)をとらえるが、植物は光合成をするために光をしっかり受けたい、というように栄養分を取り方が違う。

植物は光合成でできた栄養分と酸素を使って生きるためのエネルギーをつくり、動物は食べ物に含まれる栄養分と酸素を使ってエネルギー生産をする。

エネルギー生産の主体となり、また最も効率的なエネルギー生産ルートがミトコンドリア系で、酸素がある環境で糖が主にエネルギー源として使われ36~38の ATP(エネルギー)生産を行う。

細胞内のミトコンドリアの中で行われるエネルギー生産なので「ミトコンドリア系」と呼ばれる

エネルギー生産のバックアッププラン

エネルギー生産のメイン・ルートになるのが、糖を使ったエネルギー生産なのだ。

だから、健康的に痩せたい40代以上のダイエッターは、絶対に糖を切らしてはいけない。

これが、先ず大前提となる。

この糖を使ったエネルギー生産のことを、糖代謝と言う。

糖代謝には細胞内に酸素が必要で、酸素が足りない場合はどうなるのだろうか?

もちろん、バックアップ・プランがある。

それが酸素がない環境でもATP(エネルギー)の生産を行う解糖系だ。

酸素がある環境で糖代謝が行われた場合のエネルギー生産が、36~38ATPだから、いかに「ミトコンドリア系」の方が効率的にエネルギーを生産できる、ということがお分かりになるだろうか?

糖代謝によるエネルギー生産がうまく行われていないと、体温を高く保つことができないため、低体温の人の多くはこの解糖系を使って代謝を行っていると考えられる。

エネルギー生産が低いから熱エネルギーを生み出せず、生体を動かす代謝エネルギーが少ないから疲れやすくて元気がない。

そりゃ、痩せにくいわってなもんである。

だから糖が大事

解糖系のエネルギー代謝ルートから、ミトコンドリア系のエネルギー代謝ルートに変えていくと、生体を動かす熱エネルギーがたくさん生まれる。

熱エネルギーがたくさん生まれるということは、たくさん食べてもきちんと分解・代謝して、必要な栄養素は各細胞に届けられて身体をつくり、要らないものは汗や便や尿につくり変えられて、どんどん排泄していく。

まったく同じ量の食事を食べても、熱エネルギーの産生が高い人と低い人では代謝能力がおそろしく違う。

いくら食べても太らない人とは、ミトコンドリア系の代謝ルートで熱エネルギーを大量生産できる人なのだ。

熱エネルギーの指標は体温が分かりやすい。

免疫細胞が正常に働ける体温は36.5℃以上で、体温が1℃上がると最大5倍~6倍も免疫力が上がり、逆に体温が1℃下がると免疫力が30%下がる。

だから体温が上がると太っている人はどんどん痩せて健康になり、さらには太り辛い体質を手に入れることができる。

つまり、エネルギーの材料となる糖をしっかり摂ることが大事で、私が「ご飯をちゃんと食べましょう!」という理由なのである。



皆さまにお役に立つ記事が書けるように、サポートをお願いします!いただいたサポートは今後の勉強代に当てさせていただきます。