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6.東京拘置所〜

アカ落ち当日、私は私物を持って刑務所に行くまでの間を待つ最後の砦と向かった。
ここもまた6人の雑居部屋だ。今までと違うことと言えば、皆受刑者で簡単な作業が平日はあるということだ。
まず部屋に案内され、挨拶し、そのまますぐいろいろな手続きに時間を費やした。

手続きとしては、
手紙を受け取りたい人の名前と住所や、受刑者として毎日何をしないといけないか、適正検査、希望する刑務所はあるか、自分がやった罪をどう思うか。
いろんなことを聞かれた。
そして必要な物の購入だ。買えるものは決まっている。
指定のシャーペン、ボールペン、タオルや石鹸。
ちり紙(ティッシュ)、筆記道具、雑誌の購入は3冊まで、冬は寒いからメリヤス(ヒートテックみたいなもの)。とりあえず買えるものは全部買った。
中には、長い旅にでる受刑者は石鹸40個とか買っていた。
なんでも東京拘置所から刑務所に持っていける中で、石鹸(LAX)はすごい貴重だ。

そしてその後に待っていたのは散髪だ。
そう散髪。2mmくらいの坊主だ。
もうここまできたら長い髪はうっとしいだけになってしまう。
お風呂も週2回だし。
小学生の頃以来だから、鏡を見て少し照れてしまった。
もちろん周りも全員丸坊主。右見ても左見ても坊主。
ソワソワしたがら雑居房に戻ると、改めて自己紹介が始まった。

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