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『思い慕う』

学校帰り
君と話していた
近所の公園

古びた遊具の
螺旋階段の先
てっぺんの広場が
私たちの特等席

気の置けない仲なのに
肝心なところの
本音が言えない
ひねくれ者同士

それでも
隣に並んでいたら
触れ合うことができたよね

お揃いで買った
ビーズのストラップ
君は緑で
私はピンク

切れない縁は
テグスのように

ねじれてゆらり
あの日のままで

今年の夏も
またそばにいる


#詩 #散文 #ネジバナ

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