鈴木大介八段の名言

段位が間違ってる?大丈夫あってる。

鈴木大介八段とは柴田ヨクサル先生作の将棋マンガ「ハチワンダイバー」に道場する棋士である。そしてこのマンガの監修を行っている鈴木大介九段(当日八段。以下作中キャラを指す場合は八段表記)がそのまま作中に登場するのだ!

このハチワンダイバーという作品はプロ棋士よりも強いアマチュア棋士が多数現れると将棋界はどうなるかというのがテーマの一つだが、その中でも鈴木八段はプロ棋士として将棋界を守るため、新石田流三間飛車を武器に数々の強敵を撃破していく。

その中で発せられるカッコいい言葉をいくつか紹介したい。



"プロ棋士なら百何人全員私の意図を汲んでくれる。私が「居飛車」を指す理由、意味を"

 

「鈴木大介」という棋士をご存知の方であれば、この異常さに気づく方も居るかもしれない。実際作中でも「100局指せば100局振り飛車を指す男」と表現されている人間が居飛車を指したのだ!

将棋というものは基本的に対局中にしゃべりことはない。しかしそれでも、相手の使う戦法や指し手、駒の打ち方、時間の使い方などで相手が何を考えて、どうゆう感情でいるのかを感じ取ることができる。囲碁や将棋、連珠といった棋道は「指談」と呼ばれるように、言葉を発さずに会話ができるのだ!

なお、鈴木八段がなぜ居飛車を指すことになったのかは、ご自身の目で確かめて欲しい。



"今言うな。知ってる"


これは鈴木八段の弟子であり、本作の主人公である菅田との師弟対決中の一言。

奨励金三段までいくも夢破れ、それでも将棋を捨てきれずにアマチュアのおかしなルートから這い上がってきた菅田と、タイトル戦にも登場する、超トップ棋士である鈴木八段との一局は見る者すべてを興奮させる。

師匠の得意戦法を真っ向から受けるも、その圧倒的パワーの前に「強すぎます」という他なかった。

この対局結末が気になる方は…



"おまえが…私を殺して将棋から救ってくれるのか?"


将棋を指す前のとある一言で、この対局に勝とうが負けようが殺すと宣言された鈴木八段。対して「プロ棋士にとって、将棋を指すことより恐ろしいことはこの世にはないんだよ」と返す。

負ければ己のすべてが砕かれる。勝ってもそれが次に延びるだけ。そんな地獄のような世界で日々戦うプロ棋士にとっては死こそが唯一の救いだという、将棋界の厳しさを表したのがこのセリフである。

将棋を知らない人からすると、プロ棋士は座って好きなことをしているだけでお金がもらえる職業と思われる方もいるかもしれない。しかしそれほど甘い世界ではないということを我々に教えてくれる。


いかがだっただろうか?ちなみにハチワンダイバーには鈴木大介九段以外にも数名のプロ棋士が実名で登場し、対局する姿を見ることができる。

また対局者や外野のテンションが高く、将棋の対局というよりも格闘技の試合のような雰囲気で行われるにぎやかな将棋も他の将棋マンガにあまりない特徴なので、興味を持たれた方はぜひ読んで頂きたい。

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