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オンライン時代に求められる話し方②「3点法と2S法」

 これは特にビジネス現場でのリアルの時に、不可欠な話し方のスキルでもあるのです。そして、前項の「結論から話す」というポイントの具体的な方法となります。しかし、残念ながら実行できている人は95%以上いないというのが実態なのです。それがオンライン時代になったからこそ、さらに求められているのにも拘らず、益々できていないという話し方の代表的なスキルなのです。やはり何事も「変化の時代こそ、基本がいかに重要か!」ということに集約されます。

 3点法は話の内容の重点ポイントを3つに集約して伝えるという本当に単純な技術です。でも、「Simple is best!」です。この3点法は、理屈抜きで話の「安定感」が出ます。私は「話の座りが良い」と言っています。

 「メリットが5つあります!」話し手は5本の指を見せて大きな声で強調しようとしても、聞き手の心理としては「ディメリットもあるでしょ!」とつい反発したくなるモノです。かと言って、「メリット2つ申し上げます!」などと、自分では謙虚に主張しているつもりでも、聞き手からすると、「ちょっと物足りないな?」と若干の不安を抱くモノです。

 ところが「○○を3つ申し上げます」と3つで提示することによって、自然と聞き入れる体制づくり、環境づくりが整うのです。

 そして、ちょっと立ち止まって考えてみると、我々の身の回りの身近なところには、「3つでまとめて表現されているもの」がたくさんあるのです。

 例えば、「正・反・合」「知・情・意」「衣・食・住」「走・攻・守」「松・竹・梅」「大・中・小」「過去・現在・未来」「赤・黄・青」「守・破・離」「断・捨・離」等々です。

 そして、「〜について3つお話しします!」というフレーズを言うことで、もしも準備する時間が取れなかったような場合でも、集中して一生懸命考えるので、意外と三つの重点ポイントや視点や方法を考えながら3つの項目を打ち出すことができる場合があります。しかし、これはあくまでも準備の時間が取れなかった場合であって、ちょっと勇気が入りますが有効な手段となり得るのです。

 さて、3つのポイントを打ち出すことができたならば、実際に話すときに行うのが「2S法」です。これは「Simple & Short sentense」「簡潔な表現で、短文で区切って「。」の多い文章で話す」という話し方の技術です。

 「今回の提案の結論から申し上げます。」「それは○○というやり方です。」「そしてこの方法をお勧めする理由を申し上げます。」「それは〜〜だからです。」「例えてみれば、□□のようなものです。」というような話し方です。

 さらに、上記の短文で「。」の多い文章にしたら、合間合間に「接続詞」を入れてみてください。こうすることによって、「メリハリのある簡潔な話し方」がすぐに実践できるのです。あとは日常の業務や生活の中で、意識して「3点法」と「2S法」を実践して習得していくことが求められます。

 私が今までに担当してきた企業の研修を通じての「3点法と2S法の実行度合い」の印象は3%くらいです。すなわち殆ど全員がその効用を実感できていないため実際に活用している人も殆どいないのが実態です。だからこそ、逆に言えば、実行すると普通の数十倍以上の効果を発揮できるのです。

 通信や電波が良くない状態においてのオンラインでの話し方としては、3点にポイントを絞り込んで、「3つあります!」などと、2S法の話し方によって、簡潔でメリハリのある話し方をすることを意識して話すようにしましょう。


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