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困った時の話し方・モノの言い方②「頼む」

 これぞ典型的な「要求の通し方」です。「依頼する」「お願いする」「要望する」というコミュニケーションの場面です。

 人に何かを頼む時に、なんと言ってもモノを言うのが「日頃の良好な人間関係」です。「建物の土台」みたいなもので、ここがしっかりしていれば、その次の柱や壁や屋根もスムーズに組み立てて行くことができるのです。

 「○○さんに頼まれたら、断る訳にはいかないですね!」などのフレーズが出てくるような関係形成が日頃からできていれば、「頼み事」はスムーズに行くものです。そして、その際の「言葉選び」もあまり気にしなくても済みます。

 しかし、問題は「初対面」のように、「日常の良好な人間関係ができていない場合」です。この時にはできるだけ言葉遣いも丁寧に、相手の立場や気持ちを尊重するようなモノの言い方・話し方が求められます。

 あなたの「本気度」を様々な表現や、気持ちを込めた言葉遣いを使って、相手の協力を得るための工夫が必要になってきます。

 そこで、今回は、「頼むときの具体的なフレーズ」を幾つかご紹介して行きたいと思います。

・「“お力添え”くださいますか」「ご協力」をより丁寧に表現した言葉です。ここでのポイントは「力」です。上手に相手の「力量」をクローズアップして、気持ち良く動いてもらえるように、頼む側は気持ちをしっかり込めて頼みましょう。

・「ここまでお願いするのは“忍びない”のですが、・・・」「普通なら断られても仕方がないような依頼事なのですが、・・・」というニュアンスをしっかりと伝えた上で、「無理を承知で」「他でもないあなたにお願いしたい」という気持ちをしっかりと伝えましょう。

・「一つお骨折りお願いいたします。」「骨」には「労苦」や「困難」という意味があります。相手の負担感を代弁するかのような言葉遣いで、「あなたの大変さは十分に理解しています!」という相手の気持ちを思いやることが大切なポイントとなってきます。

・「“他ならぬ”○○さんだからこその、今回のお願いです。」:「他でもないあなただからこそ!」というフレーズの影響力は大きいものがあります。やはり、人間は人から認められると、自尊心も守られると同時に、「なんとか協力してあげよう!」という気持ちにもなるものです。このような「相手をその気にさせる試み」人を動かす「説得力」と言います。リーダーシップを発揮する時に最も求められる必須の能力なのです。この能力を培って行くベースとなるトレーニングと心得て日常の「頼む」というコミュニケーションで磨きをかけて行きましょう。

・「不躾なお願いで大変恐縮ですが、・・・」「本来ならありえない、失礼な依頼であることは充分承知の上でのお願いです!」相手が感じるであろう気持ち思いを言葉にすることで、「あなたの立場や状況などをしっかりと認識して、理解して、尊重しています!」ということをまずはしっかりと伝えておくことが、お願いを聞いてもらうための状況づくりと言えます。

頼みのフレーズを幾つか紹介いたしました。これらの共通事項として挙げられることは、『「相手」を「受け手」にする努力と工夫を怠らない!』ということです。


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