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ビジネス・コミュニケーション⑥『情報伝達のコミュニケーション(報告・連絡・相談)』【報告】

 ビジネス・コミュニケーションの中でも「情報伝達のコミュニケーション」は、人間の体で例えてみれば、「血管」のようなものです。身体の頭の先から足の指先に至るまで、身体全体の機能を維持するための血液や酸素や栄養素を効率的に運ぶ血管に当たるのではないでしょうか?

 「血液」は「情報」のようなもので、血管が「報告」・「連絡」・「相談」のようなものです。血管も、大動脈から静脈・毛細血管に至るまで、つなぎ合わせると地球を何周分くらいの長さになるのです。

 そして、血液が十分に身体中に行き渡らなければ、「生命」に関わる問題になってしまうのです。組織も同じで「情報」がきちんと行き渡らなければ、組織が崩壊してしまいます。

 さて、その中でも「報告・連絡・相談」という情報伝達のコミュニケーションはビジネスパーソンとして、習得しておかなければならないスキルです。そこで、それぞれの位置付けや意義あるいは具体的なスキルを簡単にご紹介したいと思います。

(1)【報告】:報告は事実や出来事、仕事の現場などを客観的に「知らせること」が目的となります。報告によって上司や先輩は、状況を把握し、判断することができます。それによって、仕事も前に進み、次のやるべき指示を伝えることもできるのです。

 上司の「指示命令」とそれを受けた部下の「報告」という関係は、まるで「挨拶」と「返事」の余なもので、「セット」になっています。挨拶したのに返事がないとあなただったら、どのように感じますか?「何考えているの?」「無視か!」「もうこの人には挨拶しない!」などと、返事をしないだけで相手を一瞬にして「不快な状態」にしてしまうのです。

 「報告」も全く同じで、指示命令があって、その仕事が一区切りした時に、もしも報告がなかったら「指示命令した事はきちんと実行できたのだろうか?」「特に問題はなかったのだろうか?」「一体仕事の進捗状況はどうなっているのだ!」などと、上司を混乱させ、仕事が一歩も前に進まないのです。

 報告の目的が「知らせること」だとしたならば、「知らせない」ことによる弊害やディメリットはあまりにも大きいということを十分肝に銘じておく必要があります。

 これは、ビジネスに限ったことではありません。学生時代でも、例えば、あなたが男性だとして、あなたが女性友達のAさん友人B 君紹介したとします。その数週間後くらいに、あなたは別の友人C君から「AさんとB君付き合っているの知ってるだろう?君の紹介だって聞いたよ!」と伝えられ、二人が付き合ったことを一言も聞か図、全く知らなかったとしたならば、あなたはど思うでしょうか?

「冷たいな!」「一言言ってくれればよかったのに!」「なんで他の人の方が先に知っているんだ!」「もう彼らとは付き合いたくない!」と不快な感情を抱くことでしょう。その結果として、「友情関係」「信頼関係」にヒビが入ってしまっても不思議ではありません。

 これで、「相手に知らせる」という「報告」の必要性や重要性はご理解していただけたと思います。

 と、上記のように報告の「必要性」や「重要性」が理解できるところまでは、上司や先輩も部下や後輩たちに伝えることでしょう。ところがここが、「報告」のポイントでもあるのですが、必要性や重要性に気づいた部下・後輩たちは、次に知りたいことは何かというと「報告の仕方」なのです。ここが上司・先輩たちからすると「盲点」とも言える部分なのです。

 上司・先輩たちからすると、「自分たちは報告ができている」と思っているので、その方法を部下たちに伝えるところまで、なかなか頭が回らないのです。つあり上司たちの「説明不足」部下の「質問不足」という問題が生じるのです。

 さて、そこで「報告の仕方」を簡単にご紹介します。語呂合わせで、報告は!【け・ち・す・る・な・い】と報告の仕方6つのポイントが覚えられます。

【け】・・・「結論」から先に報告する「結論から申し上げます!」を口癖に。

【ち】・・・「中間報告」を怠らない!「長期間要するプロジェクト」などは、途中での「変更事項」や「問題」等をこまめに報告しましょう。

【す】・・・「速やかに」「スピーディーに!」ここは特に「問題点」ほど速やかに知らせます。そうしないと上司の判断が遅れて、クレームになってしまう可能性が高いからです。

【る】・・・「留守の時は情報を残す!」「メモ用紙」や「メール」「メッセージ」等で、文字情報や画像・映像情報等も活用して、まずは残します。ここでのポイントは、必ず、上司本人に残した情報を見たかを確認してください。

【な】・・・「内容を整理して話す!」いわゆる「5W1H」くらいは最低限明確にして具体的に内容を正確に報告しましょう。

【い】・・・「意見と事実は分けて報告!」「あのチーフはいつもそうなんですよね!」「ちょっと言っていることがわかりにくいのですが、・・・」などと自分の意見は報告が終わってから、別途伝え、まずは「事実」をきちんと伝えるようにしましょう。


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