歯医者~親知らず激闘編

歯医者関する話として思い出すのは、「親知らず抜歯」である。

幸い、私には上部に二本あっただけ(下はなかった)ので、比較的楽と聞かされていた。下の親知らずは工事現場か?と思ってしまうくらいの大工事が必要な場合があり、場合によっては大学病院に行くと聞いてぞっとした記憶がある。私は恵まれた人間だハッピーハッピーと今であれば猫ミームをひとしきり踊り、両親に頭の病院への通院を勧められていたかもしれない。幸い、生え方も、やや前の歯に被るようなかたちで、場合によっては抜歯すら必要でない可能性すらあった。数少ない長所でだな!!と勝ち誇った記憶がある。こういうところがあるから足をすくわれるのである。

前回申し上げた通り、歯医者には苦い記憶というかトラウマあるので、本当に何か問題がなければ行かない性質なのであるが、ある時口内に異常を覚えたため、数年ぶりに歯医者に向かった。初めて行く歯医者なので、まずはレントゲンを撮影し、診断の段階へ。やはり虫歯が数個あるようだと言われるの加え、珍しく親知らずについての言及があった。今まで小さくてほぼ支障がないように言われていたように記憶していたのに。どうやら成長が著しいことに加え、やや斜めに生えているらしく、前方の歯の根っこ部分を押しているとのこと。それが進行すると、最悪押されている方の歯が「溶ける」と言われてしまったのだ。「歯って溶けるんだあ~」とぞっとした記憶がある。

抜歯するかどうかは一度保留し、虫歯の治療をしつつ、職場の上司に相談したところ、職場近くの病院がいいとのことを聞きつけ、無理矢…快く紹介状を書いていただき、そちらの病院に行くことができた。外見内装ともに何ともない病院なのだが、やけに診察が長かった(細かかった)気がする。何とか最終診察まで辿りついたところで、その日は抜歯できないことを知った。個人的な予想では、ぱっと言ってさくっと抜いてくれるものだと思っていた。一応手術?になるらしいので、少し先のスケジュールを確保し、その日は終了した。

抜歯当日。いきなり2本は抜けないので、確か右側から抜くことになった。両方抜いちゃうと食事できないもんね。麻酔を受け、早速施術開始。

・・・確かに開始前から嫌な予感はしていた。先生と看護師さん、そして若いお兄さんたちが多数背後に立っているのだ。見学の研修医?だろうか。やられた、これ若手の経験を積む機会にされている…!もちろんその場で「NO!!!!」と言えるほどハートは強くない。むしろ伝統工芸品のガラスくらい弱い。怯える自分をよそに麻酔が掛かった私を乗せたアトラクションがセット位置に置かれる。

 ー施術開始(オペレーション・スタート)ー 

火蓋は切って落とされた。右側は露出面が大きいものの、前の歯よりやや外側だかにずれていることに加え、そもそも私のお口が小さいのである。一生懸命顎をずらし、少しでも抜きやすい形に持っていくが・・・抜けない。明らかに新米先生が焦っている。確かに、大人の一応健康な歯だもんな・・・と思っている間も、角度を変えたり全力で力を籠めたり、大格闘スマッシュブラザーズする新米先生。額には玉のような汗が浮かんでいる。あれが口に入ったら嫌だなあ・・・などと申し訳ないことを考えていると不自然なずらし方をしてきた顎自体がかなり痛くなってきた。ぐーーーっと全体重を掛ける新米。結果的に抗う形になったアラサー。どちらも限界だ。

どうしたものかと思料していると、「貸せ」とちょい先輩風の先生が助っ人に入った。新たな地獄か・・・?とぞっとしていると、ものの2分で抜歯が完了し、後の処置もさらっと終わった。・・・良いけどさ、後進の育成とかいるんだろうけどさ・・・もうちょい早い段階で代わってよ!!!!その後の血餅もうまくでき、2本目の日は、さすがの前回が時間かかりすぎたとの判断だったのか、前回のちょい先輩が初手から出てきて5分で終わった。一体何だったんだ・・・が、こちらも無事塞がりました。病院選びって大事だし、病院の中でもどの先生に当たるかも運ゲだなあと学んだ機会でした。個人院で評判の良いところに行くのが良いかもしれない。

こんなことを先日の横のブースの抜歯に立ち合い思い出しました。結論としては、鎮痛剤最高!!(ちょっと違和感があったらガン飲みしてました)。

それでは良い月曜日を。

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