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2023/6/2 怪物
ぐーーーー、雨!!!めっちゃ雨!!!
しかし、映画『怪物』を観るために雨の中イオンモールに向かった。
怪物、良い映画でしたね…。
※以下ネタバレ注意
『怪物』、是枝監督×坂元裕二×坂本龍一という考え得る限り国内最高峰のコラボレーションによって実現された映画で、前々から期待度は高かった。
事前に流れてきたカンヌでの情報もあり、まぁおおよそ想像し得る範囲の物語だったな…とは思ってしまったものの、見せ方も演技もめちゃくちゃ丁寧で完璧な映画だった。
そう、完璧だったのだ。
この映画は3方向からの視点を並べる事により、人はひとつの方向から理解する事は出来ない、多面的な生き物なのだという事を改めて教えてくれる。
誰かの視点では分からなかった事や引っかかった部分も、別の視点でちゃんと分かるように出来ているし、そしてその見せ方はちゃんとテーマ性とも結びついている。この脚本の整理され具合、過不足無さには素晴らしさを感じる。しかし、その完璧さを「行儀の良い話だ」と感じる人もいるかもしれないなとは思った。(校長の件などは想像の余地はあるが)
そして僕が良いなと感じたのは、その完璧な脚本ではなく(勿論それ自体も素晴らしいものではあるが)、むしろ今までジワリジワリと積み上げてきた物語を殴り捨てるかのような勢いで最後走り出した2人にとても感動したのだ。整合性とかこの後どうなったとか、そういう事ではない。今この瞬間が全てなのだと映像が強く語りかけてくる。本当の事を考えるとこれで彼らが真に救われたわけではないのだろう。それでもあの瞬間の輝かしさはきっと…と思える終わり方だった。僕は嬉しかった。
結局この映画には怪物など出てこないが、逆にみんな怪物とも言えると思う。そしてみんなちゃんと生きている。それが故にすれ違うんだ。
余韻と共に流れる坂本龍一の音楽。ウオーとなった。
鑑賞後に気分が良くなり、無印でベッドカバー、KALDIで変な麺などを爆買いしてしまった。お金も無いのにね。
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