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ワクチンについて現時点で集めた情報のまとめ1 ワクチンは思いやりになるか?


新コロワクチンについては新しいデータや展開が次から次へ出て来て、自分なりに大事だと思った情報は保存したりTwitterで紹介したりしているのだけど、オオッと思う内容でも一度見ただけではすぐ忘れてしまう。
また、ある情報は前の情報や次の情報と結びつけて、それなりのストーリー性を持って見ないとよく理解できなかったりする。

ということで、今回はワクチンについて私なりに「これは重要そうである」と思った情報をひとつの記事にまとめて(と思ったらとても1回では掲載し切れず連続記事になってしまったよん)、それらを順番に検討しながら「今後ワクチンとはどう付き合っていけばいいのか」を考えてみたい。

情報をまとめると言えば聞こえはいいが、実質「他の人が発信してくれた情報を寄せ集めて整理しただけ」とも言える……
しかし私はそれが得意である。そういう本をかれこれ5冊くらい出しているので。
あちこちから資料やグラフを引用させていただくが、出典元はしっかり記載するようにしたい。


まず、「ワクチンに『感染予防効果』はあるのか、ないのか」について。
これは最重要課題であると思う。

そもそも「大事な人に感染させないためにワクチンを打ちましょう」と最初から今までずーっと偉い人たちから言われ続け、テレビのCMやYahoo!やTwitterやYoutubeなどの大手サイトでも「家族や恋人のために」「#思いやりワクチン」と接種を促す政府&自治体広報動画がバンバン流れ、さらにワクチン未接種の人々は家族との面会が拒否されたりお酒の提供が拒否されたり割引きを受けられなかったり「反社会的存在」「ワクチン打たない奴は低学歴で低収入」「コロナにかかっても病院に行くなよ!」とボロクソに叩かれたりしているわけだから、「ワクチンを打てばコロナにかかりにくくなる」という鉄壁の設定がまだ、広く一般にはあるのだ。
権力者や主要メディアや専門家もその設定なのだ。

下で展開されているホリエモンの反応がとてもわかりやすい例である。「ワクチン打たない奴は反社」「そういう奴とは仕事も打ち切って関係も断つ」


ただ、現在の日本国の陽性者数データを見ると、その前提はもう変わって来ているのがわかる。

今の時点では、「mRNAワクチンを打つと、接種後一定期間は感染しにくくなる。しかし一定期間経つと元に戻る。その後は、むしろ感染しやすくなる」というのが素直に数字を見てわかるワクチン効果である。

2022年夏の時点では、最も陽性者数の割合が多いのは、「ワクチン2回接種者」である。
前衆議院議員の青山雅幸さんのTwitterからグラフをお借りすると、このようになっている。

これは、厚労省が発表している「接種回数ごと」「それぞれ10万人あたり」の陽性者数である。分母はちゃんと揃えられている。
オレンジが2回接種者。

分母が揃っているので、各色のバーの高さがそのまま「感染しやすさ」ということになる。
ご覧のように、年代別に8階級に分けられている中で、6階級が「2回接種者」が1番感染しやすいという状態になっている。特に高齢者と、30代40代の中年は顕著である。
未接種者が最も感染率の高くなっている階級も2つある(10代と50代)が、わりと僅差と言えると思う。
ともあれ、全体として見れば2回接種者が6階級制覇で、圧倒的な力を見せつけているのだ。
このグラフは二週間だけのデータであるが、その次の週、さらにその次の週、そして現在の最新データである8/1~8/7の週も、同じ結果になっている。

ちなみに厚労省PDFの表では80-89歳・未接種の陽性割合がべらぼうに高くなっているが、80代は計算のベースとなる人口の数字が古く、正しい割合が出ていないとのこと。森田先生による簡単な説明

「2回接種後、一定期間経つとむしろ感染しやすくなる」というのは、もう去年末には論文がばんばん出ていた。
私が1月に書いたnoteではデンマーク、カナダ、イギリスの研究結果を紹介している。


そしてこの夏前には、さらにスウェーデンの論文がメジャー医学雑誌のランセットに掲載されたとのこと。

元論文はこちら(読めないけど)

現状、「いろんな国から同様の論文・研究結果が出て、現実の日本の感染者数もまったくその通りになっている」という点で、もはやこの件は覆しようのない事実であると思われる。
ワクチンを2回接種すると、接種後はたしかに感染を防ぐが、だんだん効果は薄れ、最後にはマイナスの効果に(感染しやすく)なる。
これがファイナルアンサー。

では……、3回目はどうなるのか?

の前に。

「今では2回接種者の方が未接種者よりも人数あたりの感染者が多い」というのは、これまで何兆円もかけてワクチンを推進してきた(購入費用だけで2.4兆円とのこと)厚労省や国にとっては、非常にイヤなデータである。
国民に知られたらまずいデータである。

国としては、「未接種者が1番感染しやすい」という状況以外は認めるわけにはいかないのである。
だって、何兆円も(人件費や広告費を含まない段階で2.4兆円)かけてワクチンを推進して来たのだから。「未接種者は面会禁止」「未接種者は割引き適用外」「未接種者は酒類提供禁止(埼玉など)」などの差別を黙認し、「低学歴や低所得者にワクチン未接種者が多い」とすさまじい差別的レッテルを貼り、「周りの人のために打ちましょう」「#思いやりワクチン」と1年間ひたすら言い続けて来たのだから。

「ワクチン接種で、自分を守る、みんなを守る。」


初代ワクチン担当大臣の河野太郎氏もこのように、「未接種者が断トツで感染しやすいからワクチン打とうね。『接種したら逆にかかりやすくなる』とか、反ワクチンのデマに騙されないでね」と数字を示しながら訴えている。

私はブロックされているのでTweetの直リンクは貼れない


たしかに、大臣の示すデータでは、未接種者の感染率が飛び抜けて高いですね……。

ところが。
なんと。
これ、改ざんされた数字であった。
本当はこの時点ですでに10万人あたり陽性者は2回接種者が1番多い………つまり2回接種者が最も感染しやすい状況になっていたのであるが、厚労省がうまく頭をひねって、未接種の陽性者を最も多くするように数字をいじっていたのである。

もう少し詳しく。
陽性者が出ると医療機関や保健所は厚労省に発生届を出さなければいけないのだが、その時に、「陽性者がワクチンを打っているか、何回打ったか」という詳細が、きちんと報告されない場合がある。
なんらかの事情(たぶん接種歴を聞き忘れたり書き忘れたり、あるいは忙しくて聞く暇も入力する暇もなかったり、とかかな)で、厚労省には陽性者の接種歴が報告されていないと。
そういう場合はもちろん「接種歴は不明」なのだが、厚労省はその「接種歴が報告されていなくて不明な陽性者」を、全員「未接種者の陽性者」の数字に入れていたのである。
「未接種者の陽性数」の、完全な水増しである。そんなことをしたら、「未接種の人の感染率」だけが非現実的に高くなってしまう。
接種歴が単に報告されていないだけで実際は打っている、という人は山ほどいるだろう。国民の8割が打っているのだから。
しかしその接種歴不明の陽性者を、厚労省は、上の河野氏の表で言うところの1番左の欄に、全部詰め込んでしまったのだ。
そうすれば、「未接種者の陽性率が1番高い」という、ワクチンを推進したい厚労省や大臣にとって理想のデータが出来上がるのである。

参考記事:1.新型コロナワクチン打っても“未接種扱い”にしていた…厚労省「理由は不明だが意図的なものではない」  2.接種せず感染した人数を多めに公表 厚労省と官房長官、説明に矛盾も

大臣も謝罪:厚労相、ワクチン集計変更で謝罪

参考記事の1を見ると、申請書で「接種歴〈有り〉」にチェックしても、接種した日付を正確に記入できない場合は接種歴不明→未接種の扱いになる、と説明されている。
だとしたら、不明ですらなく、確実に打っている人を打っていない人として計上していたということになるのだが、本当だろうか? 「さすがにそこまではしていない」という説もあり、そこの真偽ははっきりしていない。

厚労省は「意図的な改ざんではない」と回答しているようだが、意図的であろう。もちろん意図的だというエビデンスはないが、意図的以外になにがあろうか。
「HER-SYSのシステム上、未記入は自動的に未接種に……」みたいな細かい話はどうでもいいのだ。
厚労省のデータ作成に関わる一流大学出身の人たちが、「割合で言ったら8:2で接種者の方が多いのに、『接種歴不明』を全員未接種の数字に計上しちゃったら、正確なデータにならないよね」という常識的なことに、関わった人たち全員揃ってついうっかり思い至らなかったなんていうことが、あるわけない。

大阪府議会議員の方の参考Tweet 


なお、ワクチンに関する厚労省のデータ改ざんには前科があって、「ワクチンの副反応で起こる心筋炎の確率をごまかす」ということを、彼らはこのちょっと前にやっている。
これも過去のnote(後半3分の1くらい)で書いているが、新しい方の改ざんとまとめてサンテレビさんが報道しているので、動画派の方はこれを見て欲しい。


とまあこのように、厚労省は未接種の陽性者を大量に水増ししていたのだが、「接種歴がわからない陽性を全部未接種の数にぶち込んでいるのではないか?」という指摘はもう去年くらいから出ていて、名古屋大学の小島教授など権威ある方からも指摘されるに至り、しぶしぶ厚労省はカウントの仕方を改めた。
4月の途中から、接種歴不明の陽性者は、未接種に加えるのではなく「どこにも加えない」ことにしたのだ。

そしたら、未接種者と2回接種者の陽性者数が逆転した。

医師・森田洋之さんの記事「厚労省が公式データ修正→「ワクチン有効」は嘘でした…の衝撃。」から、グラフを引用させていただくと、

森田洋之先生Twitter


ご覧の通り、「4月2週まで」と「4月3週から」が、一切連続性の感じられない、まるで違うグラフに(特に青いバーが)。
「反ワクチンのデマに惑わされないようにしましょう」と言っていた河野太郎さん、デマで国民を騙していましたね?


なお、この「(現状では)2回接種者が最も感染しやすい」について、ワクチンを激しく推奨している専門家の方々からは、「ワクチンを打ったら、安心して遊びに行ったり、感染リスクのある行動を取りやすくなるから感染者が多くなるのだ。決してワクチンが効いていないわけではない」という反論が上がった。
むしろ厚労省の改ざんが発覚する前から、接種一定期間後に感染しやすくなるという海外の論文に対して、推進派の方たちはその言い訳をぶつけていた。例えばこの時からすでに。昨年末に私が書いた手を洗うTAKA氏に関するnote

みなさんはどう思うだろうか?
ワクチンを打った人は、コロナを恐れず安心して出歩くようになると思うだろうか? そしてワクチンを打っていない人は、ビクビクして家に閉じこもりがちだと思うだろうか?

はいみなさんご一緒に。


なわけねーだろっ!!!



そんなわけがない。なわけない。
コロナを無視して出歩くのは、未接種者の方である。

ワクチンを打っていない人の大半は、そもそもコロナを怖いと思っていないから打っていないのである。コロナにビクビクするくらいだったら打ってるわっ!!!

実際どうなのか?
2022年7月12日、国立感染症研究所の発表。新型コロナワクチンの接種意向と相関する社会・行動因子より。

「ワクチン接種済みの者・接種意向のある者と比較して、接種意向のない者は、感染の不安が少なく感染対策をしていない傾向があり、直近の行動歴からも、新型コロナウイルスに曝露するリスクは同等〜より高い可能性が示唆された。」

はい。終わり。
「打った人は安心して出歩きがち」説、国立感染研にもあっさり否定されました。
感染研の発表以前に、どう考えたって未接種者の方が高リスクの行動を取りそうだということくらい、感覚的にも周りの人間を見ても、ちょっと考えれば、僅かな想像力を巡らしてみればわかるだろう……。
専門家とやらを称する人の、現実を把握する力とか論理的思考力とかっていったいどうなっているのだろうか?
私は研究者とか専門家というのは「現実の数字を見てそこから理論を構築していく人」だと思っていたのだが、どうも「自分の理論に合うように現実をねじ曲げて解釈する人」なのではないかという疑念が。


ともかく現状で新型コロナに最も感染しやすいのは「ワクチン2回接種者」であるという、それは各国の論文と現実が合致している確固たる事実であるわけだが、そのことを厚労省としてはどう捉えているかというと、こちらの日経ビジネスの記事。
ワクチン2回の陽性率、半数世代で未接種上回る 厚労省再集計で判明
有料記事だが会員登録すれば月3本無料で読める。

一部引用させていただくと、日経ビジネス誌の取材に対して厚労省の担当者は、「2回接種済みの方が陽性になりやすい理由については不明」「今後調査する予定はない」と回答したそうだ。

そんなの知らないし、調べもしないから! ……だそうだ。

「このワクチンを国民の7割が2回接種すれば、集団免疫ができてコロナは終息します!」と喧伝し、1億人の国民が素直に従って人類未体験のワクチンを2回接種したらむしろコロナに感染しやすくなってしまった、という結果に対して「そんなの知らないし調べもしないから」というのは、なかなか未曾有の無責任さではないだろうか?

そんなの知らないし、調べもしないけど、3回目、4回目、5回目は打ってね、大事な人にうつさないために! 思いやりワクチン!!と言っている。
普通に考えればおかしいが、今の日本では普通か。普通に考えることがおかしく、おかしく考えることが普通な日本なので……あははっ


では、2回打ったらしばらくして逆効果としても、3回ではどうなのか?
「完全接種というのは、3回以上打つことを指します」という、最初の設定を引っくり返す新しい定義がけっこう前から声高に語られているが、3回打ったら今度こそ未接種者より安全になるのか? それとも、またかかりやすくなるのか? 最低限、偉い人のおっしゃる通り、重症化はしにくくなるのか?

次回に続く。↓


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