HR Tech業界で注目している7つのポイント

10月15日にHR Tech業界カオスマップを更新しました。
449サービスを強引にカテゴリ分けしているという文字通りなカオスマップです。大まかな傾向などについてはリリースで書いていますのでぜひご覧ください。(副業マッチングがめっちゃ増えてること書きそびれました。)


カオスマップを作りはじめて1.5年ぐらい経ちまして、サービスごとの動きや機能開発の動きをみていて、記事にするほどでもなかったのですが、注目しているポイントなどをまとめてみました。

1.人事マスターデータをどのサービスが握るのか
→データをどこに集約するのか

2.HR Techサービスとユーザー(求職者、人事・経営、従業員、退職者)接点をどのサービスが握るのか?
→データのインプットのポイントをどこに作るのか?
→どういう接点でどういう体験(価値を)提供するのか?

HR Techサービス(主にSaaS)の競争のなかでは上記2点は一つ見ておくべきポイントかなと思います。

1についてはHRMOSやジョブカンシリーズのようにカテゴリごとにサービスを展開していく流れと、SmartHRやfreeeのようにAPI連携により利便性を高めていく流れ。カオナビはAPI連携も発表しているものの新機能も出しているので中間のポジション。

SmartHRとfreeeはアプリストアの構想も出していて、2の接点についても意欲的な印象。

2については、求職者との接点:Line、社内との接点:Slackみたいコミュニケーションアプリを接点としつつその中でできることはできるようにするという動きがまだまだ多くはないがトレンドの一つ。

オフラインでの価値の提供などもサービスに対するエンゲージメントを高める施策として効果もあるのでどこでデータをとるのか?というのとどこで価値を提供するのかというのはオンラインとオフライン、購入前・購入後で分けて考えるとサービスとしての強さなども見えてくるかも。

参考:“顧客時間”を制するものがビジネスを制する
オムニチャネルの最先端を知る奥谷氏が語る、デジタル時代のチャネルシフト戦略とは
https://bdash-marketing.com/about-ma/blog/interview/8496/

3.生活者が当たり前に使うテクノロジーはすぐに浸透する
動画やチャットボットなど生活に溶け込んだものは当然「人」が使うサービスなのでBtoBの領域でも機能として提供されはじめる。
研修領域ではVRのサービスなども見られるけどもAR/VRはまだまだこれから。この辺は生活者としての感覚も大切にしたいところですね。

4.業界特化の垂直型のHR Techサービスなどはあっても面白いかも

求人・採用や勤怠管理は業界特化はあるけども、業界ニーズを踏まえたサービスで一気に攻めるというのはあるかも。
実際に採用や勤怠管理などは業務特化型のサービスもあるのでそこからの展開もあるのかもしれないし、インターネットと距離が遠かった産業こそ垂直型がありな気がする。

5.これからの会社組織や雇用形態に合わせたサービスがあっても良さそう

例えば採用管理で新卒と中途で分けられてたり、労務管理なども日本人社員だけという前提であったなどなど多様な組織形態や多様な人材を活用していく前提を考えた場合に、今のサービスで満たせるかというとそうでもない。

SmartHRさん抜け目ないっすね。
https://smarthr.jp/release/15242

6.思い込みを排除する・可視化するところにTechを活用するという考えが増えるかも

採用時や人事評価など人がやる部分は当然あると思うのですが、思い込みを排除するまたは思い込みに気づかせてくれるという点にTechが活用するというのは5と関連しますが今後増えてくるといいなぁ〜と思うところ。

7.ユーザー目線でサービスを見るとまだまだやるべきことは多そう
カオスマップ作るとどのサービスが良いのかわからないから教えてくれと言われたり、サービスごとの連携がされていないから結果スプレッドシートのカスタマイズが最強とか、それぞれで社員にログインしてもらうのが結構な手間とか、これらの6つのポイント全部まとまった感じですけど、まだまだ業界としてはやるべきことたくさんありますね。

SaaSのサービスがユーザー企業の組織図に入っていたり、
ユーザー企業のなかで使っているサービスが動詞(ググるみたいに)として使われたりしているするのがもしかしたら良いのかもなぁ〜とも思いました。

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