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わたしのアイドル「推し方」大考察


わたしは中学生の頃からアイドルが好きです。
推しメンは変われど、社会人になった今でもアイドルにたくさん救われています。

ただ、10年近くもオタクをしていると、アイドルへの考え方や推し方は次第に変化していくものです。もうすぐ23歳になるわたしにとって、中学時代のわたしはあまりにも眩しすぎます。

若かった中学時代、わたしはアイドルが好きで好きで好きで好きで死にそうでした。
それはもう、気が狂うレベルに好きでした。
推しメン(当時はSKE48の矢神久美さんが好きでした)のことを毎日思い、学校の机にシングル曲や公演曲の歌詞を書き連ね、アメーバブログではオタク全開の記事を更新し、毎日毎日飽きることなくYouTubeで推しメンの動画を観続けました。わたしは、推しメンのどこか抜けているのにパフォーマンスになるとガラッと空気が変わるところが、魔法のようで好きでした。

当時、わたしは部活が厳しすぎることや、仲間との関係がうまくいっていないことで精神的に参っていました。そんなとき助けてくれたのは、いつだってアイドルでした。握手会までの日数を指折り数えることで毎日を乗り越え、憂鬱な部活の練習に向かう道では必ずウォークマンで(こっそり)アイドルソングを聴いていました。

アイドルのパワーは凄まじく、握手会に行った次の日に部活でおこなった3キロ走では、昨日会った推しメンの鮮明な姿を思い浮かべ、視界の前に走らせる妄想をしたところ、自己ベストを30秒も更新しました。今まで手を抜いていたのでは?という仲間からの疑念の目をよそに、わたしは嬉しい気持ちでいっぱいでした。推しメンのためだと思えば、わたしはなんだってできるのではないか?


推しメンが卒業発表をしたのは、わたしが中学3年生のときでした。ちょうど受験生としては正念場のシーズンです。その日からわたしは屍になりました。その直後に受けた模試は、本当に散々な結果でした。自分のことじゃないのに、こんなにも自分に影響が出るんだ…とボンヤリ思いました。

しばらくしてからわたしは、「志望校に合格することこそが、矢神久美さんへの最大の恩返しだ!」と書いた紙を勉強机に貼りました。今考えると恥ずかしくて死にそうですが、当時のわたしは本気でした。その日を境に、わたしはやはり気が狂ったかのように勉強に打ち込みました。

受験勉強は、自分のためだと思ってやっていたつもりでした。しかし、推しメンのために、と思って取り組む勉強に切り替えたとき、身体の奥底から途方もないモチベーションが無限に湧き上がってくるのを感じました。


つまり、中学時代のわたしは、アイドルや推しメンの存在をすべての活動の原動力としていたのです。火で例えるなら、

一点集中!!!!!!強強火!!!!!!! 

という感じでしょうか。当時のわたしは、脇目も振らず、燃え盛りとどまることを知らない「好き」をひたすらに注ぎ込んでいました。


あれから約10年の月日が過ぎ、わたしもちょっとは大人になりました。推しメンは今、たくさんいます。かつての強火はもうどこかへ行き、代わりに保温か?ぐらいの穏やかな火をわりと広範囲に灯しています。
もちろん「好き」が溢れることは多々ありますが、わたしはそれを取り出して、(いま、好きが溢れているな〜)と、自分で眺めることができるようになりました。推しメンのことを考えると、愛おしくて優しい気持ちになります。

現在のわたしにとって、アイドルや推しメンの存在は、人生の原動力ではなく、人生を彩るものであり、心の隙間をそっと埋めてくれるものです。

もしも中学の頃のわたしが今のわたしを見たら、「もっと熱意を込めて推せ!!!」と怒るでしょうか?残念ながら、わたしにはあの頃のような爆発的な熱量はもうありません。あの得体の知れないエネルギーこそが若さであり、青春なのだなと今になって思います。でも逆に、中学生の頃のわたしには、今のわたしのような推し方はできないはずです。どちらが良いとか悪いとかではなく、そのときの自分に合った推し方(もちろんアイドルに迷惑をかけてはいけません)で推すことが、オタクをする上でとても大事なことなんだと、わたしは10年かけて身をもって学びました。

推しという存在やアイドルについて自分が思うことや感じることは、歳をとっていくにつれ変わります。変わりゆく自分だけでなく、別ジャンルの別の推し方をしているいろんなオタクも受け入れることができたら、争いの多いオタク・ワールドは、ちょっとだけ平和に近づくかもしれません。


さて、たくさん書いてしまいましたが、社会人になってから、わたしのなかでまた新たにアイドルに対する思いに変化が起きてきています。

もうすぐ23歳になるわたしは、アイドルを原動力としたいわけでも、アイドルそのものになりたいわけでもありません。ただひたすらに 

"アイドルという概念" 
になりたい。

…本当に困りました。これは確実に叶わぬ願いです。一体わたしはどうなってしまうのでしょうか???なにかあれば、また報告させていただきます。

こちらからは以上です。


お読みいただき、ありがとうございました。








記事を読んでいただき、ありがとうございます。統一感はありませんが、自分の好きなことを好きなだけ綴っています。わたしの「好き」とあなたの「好き」がちょっとでも重なっていると嬉しいです!