私の心の機微
去年の冬、大事な高校の友達ぬんちゃんをこれまたそこそこ大事な大学の友達マイキーに紹介した。
理由はシンプル。2人が付き合ったら私がとっても嬉しいから。
ぬんちゃんとは高校3年間同じクラスで過ごした唯一の人であり、つらい受験も同じ塾に通い励まし合い刺激し合って乗り越えた戦友でもある。
日々、情緒豊かな(情緒不安定な)私とは違って、彼女の不機嫌な姿はほぼほぼみたことがなく、いつもあっけらかんと楽しそうにしている。
私と似ているのは、『雑食』なところで、こんな書き方をしたら恋多き女たちと思われるかもしれないが、ひねりはなくただただ、2人とも何でもかんでもよく食べるのだ。しかし、食べたら食べただけ顎やお腹がぷにぷにしてくる私と違って、同じだけ食べても細くて白くて美人な(最後の方は関係ない)彼女を何度も羨んだこともある。
そんな彼女は、あまり男運がなかったように思う。過去のあれやこれやは説明を省くとして、去年の冬、半年間くらいいい感じだった男が何だかよくわからぬ理由をつけて一方的に去って行ったのだ。落ち込む彼女をみて私は、そんな不誠実な男のことで悩んでる意味なんてみじんこほども無いので、(アンチ不誠実)別の男と次あるかないかで悩むべきだと思い、私と私の彼氏と同じ大学でサークル友達のマイキーをすぐさま紹介したのだ。
私と私の彼氏も同席した初対面の日、かわいいぬんちゃんを紹介される長らく彼女のいないマイキーは肩をぶん回して登場。から回っていた。そんな彼は案の定カラオケでほぼ記憶がない状態ではしゃぎまくり踊りまくってしまった。帰り道、次はないかなぁ、、というぬんちゃんに私は、一回でいいから2人だけで会ってみて欲しいとほぼ懇願をしていた。
あとは2人でなるようになってくれと半ば諦めていたのだが、あれよあれよと2人は付き合うことになっていた。
それを聞いた私は大喜び。一緒にまた飲みにも行きたいしダブルデートもしたい。あ、ホームパーティーもしよう!と妄想は膨らむばかり。私の大好きな人と大好きな人が付き合うなんて、何と幸せなことかと天にも昇る気持ちだった。
付き合った直後にぬんちゃんの誕生日&クリスマスという重大ミッションが待ち構えていたのにも関わらず、マイキーは直前までなんにも準備をしていなかった。そうして泣きついてきた彼に私は満更でもなくプレゼント選びやらレストラン探しやらの相談に乗った。見事、それらのイベントは功を奏し、2人から感謝され、今年の私の誕生日は楽しみにしててねと期待をさせられることまで言われた。
そんな私は調子に乗り、マイキーの服が微妙だという話を聞きつければ4人でららぽーとダブルデートを決行し、彼のファッションを1から指南した。旅行に行くきっかけになるかな、と箱根の美術館のペアチケットをプレゼントした。その時の私は気づいていないし、彼らがどう思っていたかはわからないが、やりすぎている。完全に。
そんな中で迎えた私の彼氏の誕生日&私の誕生日(5日違い)
たまたま彼氏の誕生日が土曜日だったので、前々から彼氏にはサプライズでサークルの仲間を集めていた。
当初4人ほどが集まっていたのだが、1人が仕事で来れなくなった状況で、誕生日当日の3日前くらいにマイキーから、日にちを勘違いしていて(は?)来れなくなったとのドタキャン連絡が来たのだ。(後にやっぱりなとなったが理由はぬんちゃん)
私は驚愕してしまった。散々ぬんちゃんの誕生日に私を頼り使い倒したにもかかわらず、私の彼氏の誕生日は蔑ろにするんですか?と。
しかも、その連絡も申しわけなさそうな口ぶりでもなく何ともおちゃらけた感じだったのである。 (アンチ不誠実)すでにいろいろ準備などもしているのにありえないと思い、何とか彼を説き伏せこちらに来させたのである。(私も大概強引)
この辺りから雲行きは怪しくなっていた。
あれ、友達と友達をくっつけるのって結構地雷?と。
今ならわかる。久々に彼女ができて、かわいい彼女で、大好きで、浮かれてしまって友達をぞんざいにしてしまった24歳のちょっとしたおイタだと。(悪意こもり過ぎ。まだ許してない)
でも、そういうことするとさ、悪いことしてないぬんちゃんまで何か印象悪くなるし。そういや前に私の誕生日楽しみにしててとか言ってたのに結局何もないやんけ。ぬんちゃんも私にお誕生日おめでとうのラインもくれなかった。(裏アカのインスタの投稿のメッセージに後になっておめでとー!みたいなのはきた)
もしかしたら、先のドタキャン強引ひっくり返し事件があって向こうも気まずかったのかもしれない。
でもすごく寂しかったのだ。
そしてもう、私は拗ねてしまった。
もういいですよ、2人の世界でやってください。そっちがそういうスタンスならこっちもそうするまでですわと。(ほんと極端)
しばらく会ってないぬんちゃんにまで何だか嫌悪感を感じたり友達を取られた喪失感も感じていた。
紹介したこと、自己満だったし感謝しろとは微塵も思ってない。でも紹介しなきゃよかったな、とは思いたくなかった。
そんこんなで時は過ぎた。(その間、サークルの仲間で飲んでる時にマイキーに何度かぬんちゃん呼ぼうよと言っても何かしら理由をつけて断られた。から、はい、もう本当にそういう感じねとますます拗ねた。てめーに断る権利あんのか、と。)
先週、私のデリカシー皆無彼氏と、サークルの先輩と、マイキーで飲むことになったらしい。
そしてそこにぬんちゃんを連れてくるらしい。
んはぁ??
私が言っても全然呼ばなかったのに、私がいないところにぬんちゃん連れてくるんだ、へぇと追い拗ね。
ただ、そこはデリカシー皆無で説明不足な私の彼氏、ぬんちゃんとマイキーは私がいると思ってその場にきたとのこと。それを聞いて、ほんとだか〜と依然拗ねモードの私。
その飲み会では先輩の元カノであり、私が何とも気の合わない同期の女子の話を結構したらしい。
サークルの世界線と、高校の友達の世界線、今までくっつくと思ってなかった(自分がくっつけた)世界が自分が不在の場所でくっついた。それがなんかとても複雑な気持ちにさせた。その場に自分がいればきっと違っただろう。でも、気の合わない同期の話をきっと過去にぬんちゃんにもおもしろおかしく話してる。まさか、そこがリアルに繋がるとは想像もせず。それが何か怖いし、嫌だし、変な感じがした。
そして説明不足な私の彼氏はこうも加えた。
ぬんちゃんは、私に気を遣っていたみたいだよ。と。
転職を考えていた私は前にあんまり友達と会わないようにしていると言ったらしい(あんまり覚えてない)。それを彼女は気にしていて、その日私の彼氏に私の様子を伺ってきたらしい。
ふーーーん。
友の気持ちを聞いて、私は心の機微を感じていた。
私の誕生日、なんでお祝いしてくれなかったの?悲しかった!何で2人の世界で楽しんじゃうの?いつでも何でも相談してよ。もっと一緒に楽しもうよ!私は2人が幸せになって幸せなのに!今までおんなじノリだった友達が彼女優先になっちゃうの切ない。私の誕生日期待させといて何なん。彼氏できてから全然私のことほったらかしじゃん。でも、私のこと心配してくれてたのかもしれない。私のこと嫌いになったわけじゃないかもしれない。わざと2人のインスタ見ないようにして私子どもみたい。そういや初っ端、私飛ばし過ぎてたな。
いろんな小さな大きな感情がかき混ざっていた。それが何だかくすぐったかったり、心地良かったり、楽になったり、やっぱり納得いかなかったりした。
そんな全てを言葉にできない感情を、デリカシーのない彼氏に説明してみたりした。
最近、営業の担当地区が変わった彼は、「あーそういうのあるよね、わかるわかる。僕の昔の担当もね、きっと今ごろ僕の話しててね、何たらかんたらなんたら。」
、、、
私の心の機微を勝手にてめーの何かに例えんな!
いつかまた4人で飲みに行ってこれらの出来事を笑い飛ばせますように。(それくらい私が大人になれますように)
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