駄!サラリ伝①


「あぁ〜 疲れた。。」

今日も ため息をつき 着替えて

職場を後にする。

ヨレヨレのTシャツには 謎のマスコット

自分で肩をトントン叩きながら

工場の外に出て歩いて行くと 

向こうから歩いてきた

女子高生達と目が合う。

そして いつも通り クスクス笑われ

不快な気持ちになる。

「このくそ餓鬼共!」と 声には

出せず 涼しい顔で すれ違う。

俺は 大人だ。

大人なのだ。

38歳の オッサンが

女子高生に笑われたぐらいで

みっともない。。。と

言い聞かせ 歩く。

家に到着すると

玄関前に 宅配の人がいた。

俺を見るなり

「安東さんですか?」と聞かれたので

「はい。」と答え

「御荷物届いてます。 サインお願いします。」

「あぁ はい。」と サインを書き荷物を受け取った。

「誰からだ?」

差出人は 元嫁だった。

家に入り 荷物を開けてみる

中には ボロボロの黒い財布が入っていた。

「なんだ コレ?」

よく見ると 俺が元嫁に プレゼントしたやつ
だった。

そして 手紙が1通 

これが すべての始まりだった。。

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