さらぬわかれ 35

屋敷の敷地内に入ると、急に背筋がヒヤリとした。
(なんだろう?今日はお天気で暖かいのに…。)
栄子はこれ以上考えるのを止めてしまった。この異質な家の気配に明確に気付いたのは、恒太の見舞いに来た現在である。

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