さらぬわかれ 15

帰り道、栄子はなんとなく「あの木」のある丘の前を通ってみることにした。
恒太が言った「また明日」という言葉が無敵な気持ちにさせたのかもしれない。
あるいは、桜の木が栄子を呼んだのかもしれない。
今日は、「あの出来事」からちょうど8年なのだから…。

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