さらぬわかれ 107

恒之新を受け入れた恒太は、その場に倒れ込んでしまった。

「恒太!」
皆が恒太に駆け寄った。恒太自ら刀で刺した大腿から血が大量に出ていた。

「…栄子、俺は大丈夫。血が足りないだけだ。それより、さくらはどうなった?」

「…いない。」

栄子はさくらがいたはずの場所を確認したが、影も形もなかった。さくらは桜の木に取り込まれてしまったのだろうか?それとも桂の肉体に戻ったのだろうか?

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