さらぬわかれ 17

触ったことは何度もあったけれど、はじめて触った時のように緊張した。
おそるおそる手を伸ばして触れた木は、人肌のような温もりを感じた。

(とくん、とくん…)
脈を打つのを感じる。

ここから先は

135字
この記事のみ ¥ 100

読んで下さり、ありがとうございます。いただいたサポートは、絵を描く画材に使わせていただきます。