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夢見るそれいゆ 255

「…ねぇ、私の夢、迷惑じゃない?私が将来、働き出してからの話だから、2人に負担はかけるつもりはないよ!」
私は2人に喜んでほしいだけなのだ。迷惑と言われてしまったら、私は夢を諦めなくてはならない。

「柊司くん…私、ひなちゃんが素敵な娘に育ってくれて嬉しいわ!」
ママの目から涙が流れていた。

「そうだな、ひなはとても思いやりのある子に育ってくれてるな。俺たち…というより、夏越に似たような気もしなくはないが…」
パパがママの肩を優しく抱いた。

「…ひなちゃん、私たちひなちゃんが作ったドレスと結婚式、楽しみにしてるわ。あっ、どうせなら夏越くんたちも一緒に式を挙げるのはどうかしら!」

「それは面白そうだ。…でも、それじゃひなの負担が増えてしまわないか?」

「皆で協力すれば良いじゃない!楽しいわ、きっと。」

私の心配をよそに、両親はとても喜んでくれた。

「夏越クンにもあとで相談してみるね。あの2人だって思い描いている式があるかもしれないし。」
私は思わぬ展開にワクワクしてきた。

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