さらぬわかれ 102

「某は山村家を皆殺しにしようとした。山村に仕えているもの、母上、兄弟、そして首謀者である父上。次々と斬り殺していった。」
恒之新は震えながら、自らの両手を凝視していた。

「…ちょっと待った!山村家を皆殺しにしたら、僕たちは存在しないよね。貴方は『誰』かを殺しそびれたことになる。」
恒孝が口を挟んだ。

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