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神様時計【毎週ショートショートnote】

「『かみさまどけい には
おわって しまった ほし の じかん が
きおく されて います。

かみさまどけい が
なくなる と
ほし は そんざい を
わすれられて しまいます。

かみさま は ときどき
とけい を まきもどして
ほし の きおく を
ながめて います。

かみさま に とって
どの ほしも たいせつ な
たからもの でした。』

今日の絵本は、ここまで~!」

保育士が絵本をパタンと閉じた。

「えー!もうおしまい?」
園児たちががっかりしている。

「じゃあ、かみさまどけいがどんな物か、
お絵描きしてみよう!」

「はーい!」
園児たちのクレヨンによるお絵描き時間が始まった。

ある園児は白髪のおじいさんが腕時計をしている姿を、ある園児は月や惑星に時計の針を描いた。

保育士がもっとも気になったのは、黒のクレヨンで画用紙いっぱいにぐるぐる塗り潰していた園児だった。

「ねえ、これ…どういうこと?」

「ほしのおわり。」




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