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本との出会いは、異世界への入り口だ

こんにちは!
昔ライティング講座で書いた記事を読んでくれた方が多かったので、また昔書いた記事を投稿してみたいと思います。
今回は読書にまつわる記事です。楽しんでもらえれば嬉しいです。



気が付いたら、異世界にいた。
よくSF小説では、そんな展開がある。
現世で退屈した青年が、剣と魔法の世界に行き、モンスターたちと戦う大冒険をする。

そんな空想に耽ったこともある人は、案外多いのではないだろうか。
ちなみに、私の少年時代はそんなことばかり空想していた記憶がある。
それはそれで、ちょっと問題だったのか、想像力豊かだったといいほうに解釈するべきか、迷うところだ。
ふと、思い通りにならない現実に疲れ果て、異世界を想像してしまうことは、誰にでもあると思う。
なにも剣と魔法の世界ではなくても、自分が大金持ちの子供だったら、芸能人の子供だったら、美男美女に生まれていたらなど、現実とは違う世界を想像することは、誰しも一度はあるだろう。
けれど、ふと冷静になれば、現実はなにも変わらないことに気づき、絶望する。
現実は、現実のままだ。
違う世界になど、行けやしない。
ただのくだらない空想なのだ。
そう絶望する。
違う。そうではないのだ。
異世界への扉は、ちゃんと存在するのだ。
「あれ、この本面白そうだな」
本屋の中をうろついていると、その時の自分にあった本に出会うときがある。
そういうときは、本当に頭の中で、ピン!と音まで鳴る気がする。
ああ、この本だ。今求めている本は、この本なのだ。
そう感じた瞬間に、本屋のカウンターに行き、気が付いたら購入している。

そんな時に出会った本は、大抵は当たりだ。
その時の自分が求めている本である確率が非常に高い。
ビジネスについて考えていると、ビジネス本が目に入りやすい。
仕事術の本を探していると、どうすれば仕事が早くできるようになるかの指南書が目に入る。
それこそが、異世界の入り口だ。
自分の考えだけではなく、全く別世界の視点、世界を教えてくれるのが本だ。

それは小説に限らず、どんな本でもそうだ。
ビジネス、恋愛、小説、エッセイ、自己啓発、どんな本でもそこには別世界が広がっている。また、その異世界への入り口は、自分で選べるのも魅力だ。
ビジネスの世界に行きたければ、ビジネス本を手に取ればいい。
自分で、旅する世界を選べるのだ。
それはとても素敵ではないだろうか。
またその世界は、他人と共有することもできる。
自分が気に入った本は、人に紹介という形で広げることができる。お互いに本を紹介しあい、自分では手に取らなかった種類の本を教えてもらうことができる。人はどうしても、自分の嗜好があり、無意識的に自分の好きなジャンルだけ手に取ってしまいやすい。

洋服もそうではないだろうか。
ついつい、毎回同じような色の洋服を買ってしまわないだろうか。ちなみに私は青色の系統を好み、つい青色系の洋服が洋服ダンスに中に入っていることが多い。
たまに冒険したいときは、店員さんにお任せして選んでもらうと、自分では選ばないがオシャレな洋服を持ってきてもらえることがある。
ただ、これはその店員さんが、洋服選びが上手で、本当に合った洋服を持ってきてくれる店員さん限定の話だけれども。店員さんの中には、売上重視でただ高い洋服を持ってくる人もいるので、注意が必要だ。

そう、これと本の紹介も同じだ。
相手が読みたいと思っている内容や、興味のありそうな本を選んでその世界を教えてあげると、喜ばれる確率が高いだろう。紹介といっても、わかりやすい本が好きで、ミステリーのように頭をとても使う本が苦手な人もいる、恋愛小説は好きでも、ビジネス本は苦手な人だっている。人それぞれに、好き嫌いがあるのは普通だ。

それは、その本がどんなに優れていても、その世界、ジャンルの得手不得手があるのだから、それは仕方ない。また、その紹介したときはダメでも、時期がくれば読みたくなる瞬間というのが不思議にあるのだ。
どれだけ素晴らしいことでも、それを受け取る側がまだ受け取れるレベルではないこともある。

人の話もそうだ。どんなに相手のためを思って話しても、相手が受け取ってくれる気持ちでいないときは、どんなに優しくボールを投げたとしても、受け取ってはくれないだろう。
また小学生に、高度な数学を教えても、全然わからないように、受け取れる下地、経験がないと無理なことも多い。
たた、それは受け取るタイミングが合っていないのと、本人が望んでいないだけのことだ。
求めていれば、いつかふとした瞬間に、上手くキャッチはできるものだ。
扉は、自分が入りたいときに、いつでも現れてくれるのだから。
私にとって本との出会いとは、今日もまたどんな世界との出会いがあるのだろうとワクワクさせてくれるものだ。
それが本の魅力であり、私が読む理由だ。
さあ、今度はどんな世界に連れて行ってもらえるのだろうか。
そう考えただけで、楽しくなる。

≪終わり≫

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