かつて侵略・略奪は国家の主たる収入源だった。
ナポレオンの頃まではずばり侵略だったし、その後は50年ほど前まで帝国主義・植民地支配という形で続いた。だから強国の税金は安価もしくは無税でした。(注1)
これは「国家」の歴史が始まってから5000年程続いたやり方です。変わったのはつい最近。しかも欧米諸国だけだ。
だからXi国やプーチンのやり方のほうが「普通」なのです。彼等は欧米の「流行」に乗り遅れている。しかし「侵略はタブー」というのは、今でも欧米の「ローカルルール」に過ぎない。
おそらくロシアやXi国は欧米のやり方に追従する気はないでしょう。
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さて、ではなぜ欧米は侵略をNGと考えるようになったか?
人道主義と考えたい所ですが、もっと現実的な理由がある。
侵略する場所が無くなったのです。主要な資源(人や土地を含む)はWW2頃には、全て欧米諸国に侵略され支配下に置かれた。だから、それ以上の略奪をしようと思ったら欧米諸国の間での取り合いになる。それは逆襲されて自分が略奪されるリスクが大きすぎる。(注2)(注3)
だからやめたのです。
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欧米諸国は散々略奪を繰り返してきて、もう取り尽くしたので「お前ら全員やめろ」と世界に言い出した。これの意味は「オレが支配している資源にちょっかいを出すのは許さん」という意味です。例えばクウェートの油田がそうでした。フセインが奪おうとしたので米国はイラクに破壊的な攻撃を加えました。
これは屈折した歴史の見方かもしれませんが、少なくとも欧米以外の国からしたら、そう見えるでしょう。
実はこれは核保有国が非核保有国に言っているのと同じ論理なのです。「我々は核兵器を作って十分な利益を得た。お前らは開発禁止(弱い立場に甘んじろ)」というのが核拡散防止条約の裏の意味です。
国際政治は汚いのです^^;
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