貧富の格差は悪くない。それは進歩を促す。
コンコルドの2倍の速度の旅客機が開発されているらしい。遊びで宇宙ロケットに乗る人も現れた。20年前ならば、鼻で笑われた市場です。
「そんなものに金を払う人はいないよ」
常識的には高額すぎるのです。
ところが非常識な金持ちが多数出現した。(注1)
注1:1兆円の資産があれば、ニューヨークからパリへの航空運賃が1000万円でもどうということはない。彼らの金銭感覚は一般人の1万倍だ。飛行時間を5時間短縮するために、喜んで1000万円を払うでしょう。彼らはその5時間で、たぶん1億円を稼げる。
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この種の産業はスタートできるかどうかが勝負です。技術開発が進めば低価格化する可能性は大いにある。コンピューターがいい例です。
スーパーリッチが存在することは、実は庶民にも都合がいい。
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これは「戦争が技術を進歩させる」のに似ています。
また、これのスケールの小さいバージョンは何度も繰り返されている。
パソコン、ビデオテープレコーダー、スマートフォンを普及させたのは誰か。初期の高価で使いにくく、役に立つかどうかも定かでない製品を喜んで購入した層がいるのです。
そこそこ金に余裕があり、物好きな、若い男性です。
つまり私のことです(笑)
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そして、私はこれを強調したい。
共産主義経済では、こういうことは起こりません。
価値観に多様性があるのが大事なように、懐具合に多様性があることも重要なのです。
貧乏人もいれば金持ちもいる。金を儲けるために働く人もいれば、達成感を求めて働く人もいる。そして働かない人もいる^^;
だから、いろんな事が起こるのです。その中には「良いこと」もあるでしょう。その「良いこと」をキャッチして、多数の人がその恩恵を受けられるように普及させてきたのが資本主義社会です。典型的には発明です。
資本主義って素晴らしいですね(笑)
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追記
金持ちが進歩を促すという事例は、昔からあります。
ソクラテス、プラトン、アリストテレスが、あれだけの知的成果を残せたのは、彼らが金持ちで暇だったからです。
彼らは奴隷に全てをやらせ、自分自身は働いていなかった。ニートだったのです(笑)
また、バッハ、ベートーベン、モーツアルトは、王族、貴族のスーパーリッチがスポンサーだったからこそ作品を残せました。
ケプラー、ティコ・ブラーエの仕事は、王族の趣味です。ニュートンは自身が貴族でした。
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