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プライベートの方では、少年サッカーチームの監督を務めるねぎおです。

先日、公式戦でなんとか最低限の結果を出すことができて、ほっとしています、、、汗

この監督業を通じて、仕事におけるマネージメントやコーチングなど多大な学びが日々あります。

今日は”与えないことが最良の学びの糧”という気づきを得ましたので後学の為に備忘録を残しておきたいと思います。

試合中に監督から適切な指示を与えることがチームを勝利に導くには非常に重要なことはスポーツをやってきた人であれば理解できるかと思います。

プロの世界であれば、アマチュアの世界、それこそ子供の世界であれそれは同じ。それ故に、適切なタイミングで、適切な声を選手にかける能力が指導者に求められるわけです。

指導者となって丸3年になりますが、この声掛け、いわゆるコーチングが本当に難しいと痛感します。

勝ちたい、勝たせたいという想い。強くしたい。成長してほしいという想い。時には、褒めちぎることもあれば、厳しい声をかけることもあります。

スポーツの世界ですので、そこには必ず明白な勝ち負けという結果があります。コーチングの出来と結果がリンクしないことも多々あります。それ故に日々何が正解かを模索する日々。

先日、川崎市のNO.1を決める大事な公式戦がありました。

ベスト4、準決勝。勝てば、川崎代表として県大会への出場が決定します。また川崎NO.1への挑戦権が得られる大事に試合。

相手を研究して、戦術を選手たちに理解させ、メンタル強化して・・・

あれこれ考える中で、当然の気づきがありました。サッカーという常に何が起きるかわからない不確実性をベースにしたスポーツの中で、監督が全ての状況を把握、カバーすることなど不可能だということです。

選手自らが目まぐるしく変化する状況に自分達の頭で考え行動しなければ成立しません。私自身も40年近くサッカーをやってきましたので、そんなことはわかっているつもりでした。しかし改めて、絶対負けられない戦いの前に立ち、いかに自ら考え行動できる組織をつくるかが強いチームを作るうえでは重要かと悟ったわけです。

この気づきから私は、練習試合(TRM=トレーニングマッチ)におけるコーチングのスタンスを今までと180度変えてみました。

今までは

・気づきを与える=ヒントや新しいアイデアを与える

・選手たちに自信を与える=褒める、認める

・選手たちに火をつける=強度を高める

こんなコーチングを中心に行ってきました。

それを一切、何も言わない、沈黙スタイルに変えてみました。するとどうでしょうか。

普段以上に、選手自ら考えて、声を出すように激変しました。これまでに「監督に言われたから」、「監督に言われるから」やっていたプレーがなくなって、自ら考えてプレーできるようになったのです。

私自身は気づいた点、気になった点をスマホにメモすることに徹しました。

そして試合終了後に、選手たちから意見や感想を吸い上げ、私からもフィードバックをする。そうすることで私の考えと子供たちの思考がうまく調和し、さらに次ゲームの内容が改善されていきました。


この成功体験から、”与えないことが最良の学びの糧”であることを実感しました。

良かれと思って与えていた情報が自ら考え、吸収する機会を奪っていたように思います。これと全く同じことがビジネスのマネージメントの場でもよく起きていると感じます。

弊社サクラサクのクレドの中に、自考自走というものがあります。


現場が主役。サッカーでいえば当然、選手です。高い当事者意識を持たせようと思ったら、上司のスタンスをまず変える必要があります。

ミスをしないよう、失点をしないようにあれやこれやと指示をする行為、これが結果的に弊害となり、自ら考えることを奪います。当事者意識どころか上司の顔色を伺いながら仕事をするわけです。

成長も鈍化しますし、何よりも仕事がつまらないものになります。

やりがいやモチベーションは上司や会社が与えるものではないと私も思います。しかしながら、上司のスタンスでやりがいやモチベーションを奪い兼ねないと思うわけです。


サッカーの指導者として大先輩である兄にこんなアドバイスをもらいました。

”サッカーは世界一人気の高いスポーツ。そのサッカーをつまらないと選手に思わせてしまっているとしたら、指導者失格だ。”

どうでしょうか。仕事はつまらないものだから、我慢してやれ!上司がそんなスタンスであれば部下もそうなるでしょう。でも、自分で考えて答えを出すことにやりがいを感じた成功体験をもっている上司であればスタンスを変えられるのではないでしょうか。

サクラサクは一人一人がプロフェッショナルとして、進化し続けるプロフェッショナルの集合体であることを企業理念にしています。

さらにコロナ以降は完全フルリモートワークで活動しています。オフイス環境と違って、1から10まで指示することがそもそも物理的にできません。それぞれがプロ意識をもって自考自走できなければ、組織として成り立ちません。

サッカー指導を通じて、”無が与える影響の大きさ”、組織を強くする大きなヒントを得たように思います。

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