はぁ〜💕だから登山はやめられない。
どっしりと、重たい雨を含んだ黒い雲が、舞台の幕が上がる様に、徐々に徐々に上空に上がっていく。と、見えてくる山並み。
自然のショーは
いつもいつも不思議で驚かされ、感動する。
都内は霧雨だった。県境を越えて
山梨に入ると、幕が完全に上がりスターの登場だ。
拍手喝采ならぬ、携帯のシャッター音がバス車内を賑わす。
冬は富士山
頭から雪をハラハラとまとい、美しい。富士山には雪が似合う。そして、空気が澄んでいて、くっきりきれいに見える。
均整のとれた堂々としたその姿に、バス車内の皆が感動し、感嘆の声を漏らすのを聞くと、
日本人である事が誇らしくなり、皆一つなんだと感じる。
今日は富士山を見に、山中湖の東側を弧を描く様に縦走する。
ゴールは「鉄砲木の頭」
うん?変わった名前。
富士山と山中湖が同時に眺められる開けた山頂を持つ山らしい。
登山口となるバス停では、グループ登山の方5名と私、6人が降りた。
日曜日だから、もっとたくさん登山者がいると思ったのが、のんびり静かな登山が出来そうだ。
今日は三国山ハイキングコースを歩く。
歩き始めは風が強かったが、登るにつれ、風は和らぎポカポカ陽気だ。
登山道が落ち葉で埋もれて分かりにくく、登り始めすぐに道を間違えたが、それ以外は、岩などは無く登りやすい。
火山灰の登山道で、ジャリジャリした道が続く。
アザミ平を過ぎると、葉を落としてスッキリした木々の間から太陽が燦々と降り注ぎ、登山道は明るく暖かい。
ここの登山道はブナやミズナラがたくさんだ。春の芽吹きの時期は若葉がキラキラと輝いて、きれいだろうなぁ。
木々の間からは、富士山が終始見える。
なだらかな気持ちいい道を歩いていたら、前方からトイプードルを連れたご夫婦が。
トイプードルちゃんも、気持ち良さそうだ。
2座目、三国山に到着(三つの国、神奈川、静岡、山梨の境だから、三国山と言うそう)
ここから、どこか登山道だかわからない荒れた斜面を下る。
木に赤やピンクのリボンが縛ってあるのを頼りに、歩きやすそうなところを選んで下る。
下り切って車道を渡ると、いよいよ今日のゴール「鉄砲木の頭」の頂上だ。
道標に「20分 大人」と書いてある。
大人は20分で山頂に着くと言う事ですね。
試されてますねー。私は大人かな?
と思いながら山頂に向かう。
この最後の登りがなかなかだ。
今日一番汗をかいた。急な登りの上、ザラザラして滑りやすい。夏に登った鷲羽岳を思い出す。
しかし、左手に全景を表し始めた富士山が美しい。
いやらしく雲が、ゆらゆらと富士山の前をたなびく。
山頂に着いたら富士山は雲の中、なんていやだー。
と、黙々と歩く、登る。
そして着いたー。
ハゲ山だと思った山は、ススキの山だった。キラキラ黄金色に輝いてきれいな山頂に、でーんと隔てるものが何もない富士山と山中湖。
素晴らしい!きれい。
富士山の登山道までよく見える。
この山頂では、多くの人が行き交い、お昼休憩をしている。
私も富士山を前に、1時間も休憩してしまった。そのくらいいられるくらい山頂はポカポカだった。
下山はこの富士山をずーっと眺めながら下るのだ。
なんて、幸せな。そしてこのススキの中を歩くのも楽しい。
この山登りが終わってしまうのが惜しくって、ダラダラ止まり止まり、写真を撮りながら降りてくる。
おなごり惜しく下山した。
下山して、お蕎麦屋さんでお蕎麦を食べていたら、今日は天気がいいからダイヤモンド富士が見れると思う、と店主がおっしゃる。
今は3時。チャンスは3時22分。
場所が、蕎麦屋さんから離れていて花の都公園だと言う。
急いでバス停に向かってバスに乗ったが、3時22分は無常に過ぎて行き、
この時期は花の都公園でダイヤモンド富士が見られると言う。
時間が過ぎてしまったから、ショーは終了。残念。
でもね。
お蕎麦屋の店主さんが教えてくれた。
山中湖畔では場所をちょっとずらして、4ヶ月間もダイヤモンド富士に出会うチャンスがある事を。
今度はタイミングを合わせて来よう。
あー、また大好きな山域が増えちゃった。
富士山、ブナの林、ダイヤモンド富士、山中湖。
はぁ〜、だから登山はやめられない。
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