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ぷらっと、雨の高尾山



「高尾山は、山じゃない!」

なんて、恥ずかしい事を言っていた時期があった。
それは、高尾山薬王院に続く1号路しか歩いたことがなかったから。

高尾山の1号路はコンクリートの参道で、山登りしている感覚ではない。この道の印象が強くて、その後も高尾山に来る事はなかった。

今では、高尾山に謝りたい気持ちいっぱい、大好きな山だ。

今日もふらっと高尾山にやってきた。
小雨の中の高尾山って、きれいなのだ。
そして登山者も少ない。

ふと、思い立って出発したので、
とりあえずコーヒーの用意と、くるみとソルダムがあったので、それだけ持ってやってきた。

高尾山は登山道がいろいろある。
薬王院に続く道が1号路。その他3号路、4.5.6号路、そして稲荷山コース。

山頂からは、裏高尾と言って、
隣の小仏城山、
最近鬼滅の刃の聖地で注目を集めている景信山、
白い馬の像がシンボルの陣場山へと登山道が続き、いろいろなコース取りができる。

天候や体力や、その日のやりたい事に併せて、
いろいろなコースを歩いている。高尾山から、裏高尾は、私の裏山的存在だ。


今日は夏でも涼しい沢沿いを歩く6号路を使って山頂へ行き、コーヒーを飲んでのんびりして来よう、という計画。


11時半、高尾山口をスタートした。
山頂までは1時間半程、急ぐことはないので、のんびりと歩く。

人はやはり少ない。

雨の後で、登山道の石は湿っていて、滑りそうだ。そろそろと歩いて行く。
6号路は、右手に沢を見ながら、登って行く。
ここのところ、雨が多かったので、沢の水が多い。ザーザーと流れる沢の音で、鳥の鳴き声がかき消される。

新緑の時期が過ぎると、山は鳥の鳴き声で、賑やかになる。
大きな声で
「スピー、ツツツツー」と鳴く鳥、何という鳥だろう。私はここよ、と元気に主張している。

湿った草木がきれいだ。樹齢100年以上だろう太い杉の木の幹は苔むしている。きれいに手入れされた人工林にはない、落ち着きがこの山にはあり、私が好きなところだ。



だんだんと、沢の音がポコポコと小さくなると、
鳥の声が、更に賑やかに聴こえてくる。

更に登ると、沢の流れは細くなり、流れる水の量も少なくなる。
そのころ、このコースのお楽しみ沢登りが始まる。

3年前の台風19号の影響で、飛び石が流されて、今ではミニミニ沢登りコース。
飛び石の時も楽しかったけど、沢の中をピチャピチャ歩く、今のコースも楽しい。



楽しい沢登りが終わると、登山道は沢から離れ、このコース最後の難所が現れる。



木の階段。
最近整備され、きれいになったのだ。今までは、木の丸太がずんずんと、続いていた。
ずいぶん登りやすくなった。



これでもか、と続く。

この階段を上り切ると、山頂は間近。

で、今日も山頂を通り越し、私の定位置、もみじ台。



やっぱり、私はここが好きだ。晴れてれば富士山が正面に見える。
晴れてなくても、富士山が見えなくても、この道、私は好きだ。
小仏城山に続く稜線。

今日は、ここを通る人も少ない。
ゆっくりのんびり、コーヒーを入れて、
小一時間、この空間を堪能した。



もっとここにいたい、何なら住んでもいい、名残惜しい山の時間。山の空気。


下山は、稲荷山コースで、
お疲れ様〜、あー楽しかった。

お決まりのビールで乾杯!

この後
カラスにくるみを奪われるっていう失態。(笑)
ビールはヤマモモの香りで美味しかったですけど。

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