山菜三昧の「女子会キャンプ」
晴れ女4人の女子会キャンプ、2日目
次の日の朝、テントの外の人の声で目が覚めた。まだ6時。
「早いねー、もう起きたの?」
と声をかけると、
「携帯がないの?知らない?」
とMさん。
一緒に携帯電話を探すうちに、目が覚めてしまった。
外は明るくなってきたが、まだ雨が降っている。
結局、携帯電話は自分の寝床、ソロテントの中で見つかった。
「ごめんねー、酔っ払ってたみたい〜。」
昨夜は皆、酔っ払いだった。
楽しいお酒は翌朝には残らないもの。よく寝た。
まだ朝ごはんには早いので、寝袋に戻ってゴロゴロする。あったか〜い。
うとうとしているうちに、雨の音が止んできた。鳥の鳴き声がいいBGMだ。テントから出て、空を見上げると、雲の隙間に青い空が見える。
「わー、今日は晴れるね〜。やったー!」
山の中は清々しい空気が漂っている。雨で洗われた草木がキラキラしている。沢を流れる水の音も心地よいく、気持ちいい朝だ。
用意してきたパンでホットサンドの朝食の準備にかかる。
と言っても野菜を切って挟むだけ。私は家からかぼちゃのサラダを作って持ってきているので、それとパクチーを挟んで、ホットサンドメーカーで焼く。
これが、大人の味で好評だった。
今日の予定は、よもぎを摘んで、よもぎ団子を作ること。
食べてばかり^_^
よもぎはテントの周りにたくさんあったのですぐに収穫できた。
それを茹で、すり鉢ですりつぶす。すり鉢を順番に回しながら、すりすりする。かたまりだったよもぎが、おしゃべりが進むにつれ、ペースト状になってくる。
それを、練って蒸した上新粉のダンゴに練り込むように、つきながら混ぜる。
4人で順番に回しながら、おしゃべりしながらだから、お昼を待たずに出来上がった。
この時の写真を誰もとってない。笑える。
朝ごはん食べたばっかりで、まだ食べられない。
「せり食べたい、せり採りに行こうよ!」
Mさんが言う。
じゃあ行ってみよう!
と皆、準備をしてせりを採りに行く事にした。
せりが自生している沢に行く途中にも、タラの芽、ミツバたくさん収穫した。
もちろんせりも、まだまだ柔らかくて美味しそうなセリ。
山菜採りをしていると、ご近所のおじさまが通りかかった。
里山の持ち主Tさんと、何やらしばらく話をしている。
何の話かと思ったら、
「コシアブラ」という山菜の事。どんな風に育っているのか見た事がないTさんが、どこにあるのか、どんな木なのか聞いていた。
すると、通りのすぐ横の藪に1本スッと生えている木を指差し、
「これだよ、これがコシアブラだよ。」
と言って、ポキンと先端のコシアブラの新芽を採ってくれた。
私は静岡の山で採ったことがあったのだが、
この福島の里山にもコシアブラがあると思っていなかったので、見つからなかった。
人の目とは面白い物で、
あると思うと見えてくる。
テントを張ったすぐ脇にもたくさんのコシアブラの木があった。昨日は全く気づかなかったのに。
タラの芽より、コシアブラの方が美味しい、という人もいる美味しい山菜だ。
みんなの目が「コシアブラ」の目になっている。
こんなにたくさん採れると面白くなって、
「こっちは?次は?」
と木を見ながら、どんどん奥へと歩いていく。
「山菜採りに行って、行方不明に」
というニュースがたくさん飛び込んでくるこの時期。
迷子になる理由がわかったね。
こんなに採っても食べられないでしょ、というぐらい採ってから、そろそろ戻ろうか?
とテントに戻ってきた。
お腹が空いた。アップダウンのある山の中を歩き、心地よい疲れ。
「あー、お腹すいたね。」
よもぎ団子と摘んできたクレソンのサラダで簡単に
お昼にした。
今日は温泉に行く予定だったけど、
ポカポカ陽気の中、たくさん歩いて、たくさん食べたら、眠くなってしまった。
コーヒー入れてのんびりまったり思い思いに過ごしていたら、3時を過ぎていた。
今回のキャンプは、山菜採りと、それらを料理して食べるという、贅沢な時間を過ごした。
晴れ女4人揃ったから、
天気にも恵まれた。
誰からともなく、
「豊かだねー」
と言葉が出る。温泉に行かなくても、楽しかった!満足した。
収穫物を分け合って、テントの撤収にとりかかることにした。
昨夜の雨で濡れたテントは、今日の天気ですっかり乾いている。ささっとしまって、ソロテントの2人より、早くテントが片付いた。
ところで、ワークマンのテントは?
高さも広さも十分にあって、寝心地よかった。
が、朝起きてきた2人の反応は、
「結露でビショビショ!」
だった。ダウンがビッショリ、靴下がーと言っていた。
Yさんと私、今度はソロテント担いでキャンプしよう!と話していたので、リーズナブルなワークマンのテントは気になっていた。
今回の2人の感想を聞いて、こっそり
「安いけど、無いね。」
と話した。
私達のソロテント探しは白紙に戻った。
リーズナブルで軽くて、結露しにくくて、快適なソロテント🏕探しはまたまた続く。
休み明け、仕事仲間に、
「顔赤いけど、大丈夫?」
と言われ、鏡をのぞく。
ヤバイ!日焼けしてるー。
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