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「私はAB型」ミツマタを見に、丹沢不動尻へ

ミツマタの群生地が、SNSを賑わす季節。
みた〜い、行きた〜い、ミツマタ群生地。

という事で、
流行病の前に活動していた「山ガールの会」(メンバーはほぼおばさんです)の復活に、メンバーに声をかけて、ミツマタ鑑賞に行ってきた。
大山の山頂を踏んでから、七沢温泉方面の不動尻に降って、ミツマタを鑑賞する予定だったけど、
どうしても、雨雲がどいてくれない。
前日まで、天気が変わるのを期待したが、午後から雨の予報が変わらない。

雨の降る中、大山の急斜面を降るのは、
3年ぶりの登山の仲間には、危険と判断し、ミツマタ鑑賞と温泉のみのハイキングに予定を切り替えた。


当日は、天気予報が外れて朝から晴れ間が覗く。

「やっぱり、晴れ女が集まると奇跡が起きるね。」

と、気持ちいい天気の中、
パスの終点、広沢寺温泉から歩き始める。
今日のメンバーは5人、Tさんのご主人も一緒だ。初めまして。

桜も満開
下向き地蔵、申し訳なさそうに下を向いてる

ここから不動尻までは、ゆる〜い登り坂を1時間ちょっと登っていく。
春の暖かさで咲き始めた花に、

「これは何?」「あの花は?」
「もう、マムシグサが咲いてる。」

あっちこっちで写真を撮りながらのゆっくり登山。

何の花?
これも何だろう?

下見を兼ねて、今年の1月に
下りでこの道を歩いている私。平坦な道だと思っていた道は、意外と登りごたえがある。
フーフー言って、うっすら汗をかきながら歩くと、例のトンネルだ。

出口は見えるが、歩き出すと足元が真っ暗なトンネル

「ヘッドライトを持ってきて、って言ったのはこの為ね。」

Tさんのご主人が言う。そしてバックからヘッドライトを出す。
何度もスイッチを確認するが、肝心の明かりがつかない。
乾電池を取り出し、

「しばらく使わないと電池が錆びて付かない事があるんだよね」

と言いながら、電池を取り出し接触部分を手で磨き、ヘッドライトに電池を戻して点灯。がやっぱり付かない。

「電池切れてたかな?」

私のヘッドライトの明かりと、
他のみんなの懐中電灯で、トンネルは無事に歩き切った。

ヘッドライトをしまう私を見て、

「あっ、予備の電池持ってる。◯◯ちゃん(私の事)はA型?」

と、Tさんのご主人が聞いてくる。

「AB型でーす!」

この時、何で突然血液型の話なのかわからなかった。

トンネルを抜けると、ミツマタ群生地はもうすぐ。
沢が近くになってきて、沢からの風が心地いい。

「気持ちいいねー」「苔むして屋久島みたい」

のんびり歩いてきたが、お腹もすいた。
Tさんのご主人が沢沿いに降りて行って、

「ここでお昼ご飯にしよう」

と言うが、皆に「先にミツマタ!」
と叱咤された。もう少し上に上がると不動尻、ミツマタの群生地だ。

「わー、ミツマタちゃん、妖精ちゃん」

と女性陣は、はしゃいで写真を撮りまくる。

まりみたい、かわいい。

少し時期が遅かったか、終わりかけで
色が白っぽく変わってきていたが、それでもきれいだった。
その先に「不動滝」という滝があるらしい。先頭きって、Tさんのご主人が整備されていない沢沿いを登って行く。
行けるの?大丈夫?と心配しながら、女性陣が続く。
ロープが渡された沢を、恐る恐る渡って右手を見ると、あった。

「不動滝」
落差はさほどではないが、大きな1杯岩をザバザバと水が流れている。水がきれいで冷たくて気持ちいい。
この滝のそばでお昼にしよう!とTさんのご主人。この人面白い。冒険精神旺盛、私と気があう(笑)一緒にお弁当を食べるところを探す。
足場のない沢を、反対側に渡ると広く開けたスペースがあるのだが、Tさんご主人は渡れた。私も渡れる、だけど3人の女性達には危ないよ。

「沢に落ちてもね、やめましょう。」

と私が言って、最初にここでご飯にしよう、と言ったところでお弁当を広げた。

みんなたくさんのお惣菜を持って来てくれて、たくさん食べた。
私は畑のステックセニョールを茹でて、そのまま食べてもらう。
「美味しいね。」終始Hちゃんは、満面の笑みで食べている。

おいしい、晴れた空の下で食べるご飯は最高だよね。
今日の変更の判断は正解だったね。Tさんのご主人が言う。
本当は大山に登りたくて、今回千葉から参加したのに、こう言ってくれて嬉しかった。

不動尻までは徒歩1時間の距離だけど、
ミツマタの写真を取り合って、滝を見て、のんびりご飯を食べてコーヒー飲んだら、もう2時近い時間だった。

のんびり歩っていたYさんは温泉を楽しみにしていたので、突然スピードが増す。

「温泉終わっちゃうよ!急ごう!」

今日はゆっくりハイキング、まだまだ時間はあると思っていたけど、楽しい時間はあっという間だ。急いで撤収して、帰り道、温泉に向かう。

その途中、タラの芽のを見つけた。
取れそうだね、と言いながら誰も藪の中に入って行かない。

「じゃあ、取ってこよう!」と私。

藪に入って、木に近づくと意外と背が高くて届かない、

「木を傾けるから誰か採ってー」

傾けた木からTさんがパキッとタラの芽を収穫したその時、

バキッ❗️

「痛っ〜、」

タラの芽の木が傾けたところで折れて、私の体に倒れてきたのだ。タラの芽はトゲが沢山ある。肩や手にトゲが刺さった。もう!バカ私!
肩のトゲはすぐとれたが、左手の人差し指に刺さったトゲが深く入ってしまって取れない。

「目がいい人、誰かとってー」

人差し指を差し出した。みんな老眼で目が見えない、私も。一番若いHちゃんが、チャレンジするも、深く入り過ぎて取れない。

「針でほじくらないとダメだな、針ある?」

Tさんのご主人が言う。

「あるある、針持ってる。」

私は救急セットを入れているポーチを出して、洋裁セットから針を取り出す。

「針先を焼いた方がいいよ、ライターある?」

「あるよ、ちょっと待って」

ご飯セットのポーチからライターを出す。

無事に針先をライターで炙って消毒して、タラの芽のトゲをとる事が出来た。
痛かった。収穫したタラの芽は、戦利品として、私が頂いた(笑)

そんな事があった後、Tさんのご主人は再び、

「◯◯ちゃんは、Aが強いAB型なんだねー」

と言う。
ああー、なるほど!
準備万端な私を見て、几帳面で真面目なA型さん、と思ったのだろう。

普段は洋裁道具どころか、ティシュも持ち歩いていない、天然系のAB型。

「あっ、ハンカチ忘れた、あっ、雨の予報なのに傘忘れた〜」

の人。

山に関しては、失敗をいっぱいした。
今日のTさんのご主人の様に、山小屋の消灯過ぎに、ヘッドライトの電池が無くて暗い中、トイレに行けず我慢した事。

転んでケガして血だらけなのに、絆創膏が足りないとか。

山で雨がザーザー降ると、靴の中も濡れるからゲイターって必要なのね。とか。

山頂で鍋焼きうどんにしようと思ったのにガスバーナーの着火装置が壊れていて火が付かず、冷たいうどんを食べてから、常にライターを持ち歩く様になった事などなど。

そして、だんだん抜かりなく準備できるようになっただけ。基本はAB型でーす。

と登山の失敗談を話すうち雨がパラパラ降って来た。
傘を出す前に温泉に到着。

七沢温泉の玉川館で日帰り温泉のお世話になった。
年代を感じる建物が素敵。お宿の中は清潔に整えられている。

誰もいない貸切状態だったので、写真を撮らせてもらった。
とろっとしたやわらかいお湯が芯から身体を温めてくれ、脱衣所ではいつまでも服が着れないくらいだった。

玉川館の中にはレトロな喫茶があって、
風呂上がりのビールで乾杯した。その頃には、外は結構な雨が降っていた。

今日は、
大山登山から切り替えて、
ミツマタ群生地からの七沢温泉は、天気に恵まれ、皆の体力にも無理がなく、
最高の1日だった。
しきりに、私の判断の良さを誉めるTさんのご主人だが、

いつもは、ちょっと抜けてる天然のAB型ですから、そこのところよろしくお願いします!

沢がにがいた。
レトロなバスと桜
ちょっと抜けてる天然の私

久しぶりの山ガールのメンバーとの山歩き、楽しかった〜。

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