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57 龍星に謝罪

ワタシと伊織さんは手を繋いで家に向かった。
ワタシ「伊織さん…ワタシ龍星に酷い事しちゃった……」
どうしたらいいか…と聞くと伊織さんは
伊織「さくらちゃん?大丈夫やから。俺が居るから」
手を握ってくる

伊織さんの家に着いた
伊織「龍星?何処にいる?」

龍星は奥の部屋に居た
何だか様子がおかしい…

龍星「おー伊織。さくらもやっと帰ってきた」
伊織「龍星?お前何か変だぞ?」
もしかして何かやったか?
ワタシは声が発せない

龍星は目が虚ろだ
龍星「さくらぁーこっち来て?」
ワタシ「えっ……」
伊織さんが手を握って離さない

龍星「伊織!お前は充分一緒に居たんやろ?離れろ!」
伊織「無理」
ワタシは胃がキリキリしてきた
伊織「っていうか…今の龍星には大事な話できないわ」

龍星「大事な話?言えよ」
ワタシ「り、龍星…ワタシ本当にごめんなさい…」
龍星「何が?」

伊織「俺ら付き合った」
ワタシは下を向く
怖い
怖い
怖いよ……
龍星「はっ?さくらぁーこっち来て?」
ワタシ「……」
龍星「伊織に何かされたん?大丈夫やから。」
ワタシ「ちっ違うの…本当にごめんなさい……」

龍星はワタシの手を引っ張る
ワタシ「痛っ…」
龍星はワタシの薬指に光るモノを見た
龍星「はっ?ナニコレ」
伊織「俺、今年中にプレイヤー上がってオーナーに専念するから。」

伊織「…で、さくらちゃんと結婚したい」
龍星「お前なんかにさくらを幸せにできるかよ!絶対無理!」
伊織「俺は今まで最低な人生で最低な男やった。やけど変わりたいし
さくらちゃんと出会って変わったんだ」
龍星「そんな簡単に変われるかよ!」

ワタシ「龍星!ワタシが悪いんです。ごめんなさい…龍星の優しさに甘えてばかりで…ごめんなさい…」

龍星「さくらぁ謝らないで?こっちおいで」
伊織さんが土下座をした

ワタシ!!!

伊織「龍星!ケジメはちゃんとつける!」
ワタシは泣きそうだ
龍星は「ちょっと考えさせてくれ」
と言った

一旦話はここで終わった
龍星が何もしてない時にちゃんと話をしないと。

伊織「さくらちゃん。まだ眠たいやろ?寝室行こ?
龍星もちょっと寝るぞ?」と言い
着替えをしに行った

ワタシは龍星が心配になってきて動けなかった
こういう所がワタシの悪い所だ

龍星は振り向かずまたアレをやっていた
伊織*さくらちゃん*と小声で話してくる
*さくらちゃんも一旦ちゃんと寝よう?* と。
ワタシはうなづいて伊織さんの寝室に行った
…………
ワタシが悪い
ワタシが悪い
ワタシが悪い
胃がキリキリキリキリしてる
伊織さんは頭を撫でてくる
伊織さんは*おいで?*と言い
ワタシは伊織さんの腕枕にそっと
入り込んで眠った……
伊織さんはずっとワタシの髪の毛を触ったり撫でたりしていた
続く

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