61病院
朝起きたらまたワタシは心臓が痛くなっていた
昨日は龍星が夜中家に来たみたいだけどワタシは眠っていたらしい
伊織「さくらちゃん大丈夫か?」
ワタシ「大丈夫です…」
伊織「…な訳ないだろ。先病院行こ?」
伊織さんはワタシの鞄に色々詰めて用意してくれてる…
申し訳ない…
ワタシはとりあえずワンピースを着て髪の毛を結ぶ
伊織さんはサングラスして帽子被って
まるで芸能人みたいだ
伊織さん行きつけの病院に行く事になった
色々なとこたらい回しにされて最後
行きついた所は……
心療内科だった
伊織「さくらちゃん。しんどくない?」
ワタシ「緊張してきました」
伊織さんは心配そうにワタシを見ている
ワタシは順番が来て先生の前に座った
先生は質問を沢山してくる
沢山聞かれすぎて変な汗が出てくる
結果、診断は*パニック障害*鬱*
と診断された
ワタシはショックだった
…が、伊織さんは慣れていた
伊織さんのお客様はそういう病気を持っている子が多いらしい…
えみなは得に代表格らしい
二重人格の症状とリスカする突発的な症状。何ていう病名か忘れたけど
…
伊織「薬飲んだら安定していくから
さくらちゃん考えすぎたらあかんよ?」
ワタシはちょっと涙目になりながら
小さな声で はい…と答えた
伊織さんはサングラスを外して
ほっぺたにチュッとしてくる
ワタシ「いっ伊織さん!ここ病院!」
傍目からするとバカップルだろう
その時
伊織さんは急に後ろからはたかれた
ワタシ??!
「イチャイチャしてんなや。伊織」
伊織「あれっ?マミ?何でここに…」
マミという女にワタシは睨まれる
マミ「伊織が行く病院はここって聞いてたから…私も病院変えたの
…偶然会えるかもしれないと思って
嫌な偶然やったわ!!!」
伊織さんは慣れた感じで言う
「妹だよ?笑 身内」
マミはびっくりして急にワタシに対する態度を変えた
ワタシは確かに妹に見えると思う
伊織さんとは歳も離れてるし実際見た目が幼い?と思う(嫌だが)
でも、伊織さんはひとりっ子だ
マミ「こんにちは〜私お兄ちゃんのカノジョデス」
嬉しそうに話かけてくるマミ
ワタシ「…こんにちは」
伊織「今、体調悪いからまた今度紹介するな?マミ。夜電話する。」
マミはニコニコしながら分かった〜と言って
ワタシは伊織さんに手を引っ張られて病院を去った。
伊織「さくらちゃんごめん!まさか病院にも客が居るとは。
プライベートも何も無いわ。本気さくらちゃん巻き込んでごめん!」
ワタシ「…大丈夫です」
本当は大丈夫じゃなかった
マミにも甘い言葉を囁いていると思ったら…
悔しかった
だけどばれる訳にはいかない
伊織さんは病院にまで着いてきてくれている……
ワタシは病院で貰った精神安定剤を速攻飲んだ
キモチが落ち着いてくる
伊織さんはワタシを覗き見しながら
伊織「さくらちゃん?物件見に行ける?さくらちゃんが好きなとこに合わせるよ!」
ワタシは嬉しかった
伊織さんとの秘密のお城だ
ワタシ「行きます!」
伊織さんはホッとした顔で
手を繋いで物件探しに行った。
続く
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