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107 終止符、そして

ワタシはマンションのエントランスに出た

龍星、もう居る。

ワタシは龍星の所に駆け寄って抱きついた

龍星「さくら!危ないから。身体大事にしろよ」
龍星に叱られた

ワタシはシュンとなる
龍星はそんなワタシを見てニコニコしながらほっぺたをグリグリしてくる

ワタシ「龍星……あのね?」
ワタシは先程のえみなとの電話の事を話す

龍星「……伊織が悪いんやし放っとけよ」
ワタシ「どうなるんやろ…」

その時、ワタシは急に後ろからしばかれた

えっ?

何故か伊織さんとえみなが居た

ワタシ ??!

ワタシはえみなにしばかれたのだ

伊織さんは何とも言えない顔をしている

えみな「さくら!嘘つき!騙したんやな!」

そこで龍星がえみなに
「さくらは俺と付き合っている。
伊織がえみなちゃんに嘘ついてるんやろ?」

えみな「じゃあ何で?何で伊織とさくらが一緒に住んでるの?!」

伊織さんは下を向いている

龍星は察した?のか
「えみなちゃん。今、はっきり言うけど わざわざさくらをダシにして
伊織はココに来ているんかな?

ココは俺とさくらの家だ」

えみなは黙る
龍星「えみなちゃんには悪いけど
堕ろした方がいいんじゃね?
馬鹿にされてんだよ。えみなちゃんは伊織から!」

わァ…………ァ…………

えみなは大声で泣いた

ワタシは何も言えない

龍星はえみなに何かまだ諭すように
話しかけている

龍星も口は上手い
今までの伊織さんのお客様達のケツを拭いてきたのは全部龍星だ

伊織さんは一言 「えみなごめん」

とだけ言った

ワタシは何も喋らない方が良いと思って黙っていた

えみなはワタシに向かって謝ってきた
ワタシは胃がズキズキする

*騙しているのはワタシなのに*

龍星に何を言われたのか分からないが、えみなは何かを決めたみたいな顔をしていた

ワタシは伊織さんを見る
何故、家を教えるのか……
伊織さんもワタシに
何故、龍星と居るのか
という顔をしている

お互い様だ

龍星は「えみなちゃん?今後の事決めようか?車で送るよ。色々話す事も俺聞くから。」

……
しょうがないか
えみなの事が先だよね

えみなは「伊織は?帰らないの?!」
と、言っていた

信じているのだ龍星の言葉を

伊織さんからワタシにメールがきた
とりあえず、ミナトさんのとこへ行くわ。さくらちゃんまた後で話そう?

ワタシは承諾した


後から聞いた話だが、龍星は寝ずにえみなの話を聞き続け、龍星からも伊織はもう無理。と言う事を伝え
そのまま産婦人科へ連れていったらしい

えみな。ごめんなさい……!


伊織さんにもワタシは事の経緯を聞く事もせず何ヶ月か経った

お腹が痛い

ワタシはそろそろだと思っていたが尋常ではないお腹の痛みにタクシーを呼ぶ

その日は1人だった

後に伊織さんが慌てて病院へきた

お母さん達も今車を飛ばしているらしい

痛い
痛い……!
こんな痛みは初めてだ

伊織さんがワタシの手を握る

龍星は家族ではない為入れない
そういうのを分かっていたのか来なかった

初めての死を感じる程の痛み
伊織さんの手を痛い程に握った
後は記憶が無い

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