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70お父さんと伊織さん

駐車場から車の音がする
お父さんと伊織さん帰ってきたんだ!

ワタシは外に出る
お父さん「何だ?櫻。はしたない」
ワタシは怒られてしまった
伊織さんは嬉しそうに
「さくらちゃん!お土産買ってきたよ!」
お父さん「アテにして呑むか。伊織」

ワタシは不貞腐れた
お父さんはワタシとは飲まないのは分かっているからだ
その時お母さんが
「櫻?まあまあちょっと来て?」
ワタシ「なーに。お母さん…」
お母さんはちょっとちょっとと呼ぶ
ワタシは向かう
お母さん「あなたどんな下着着てるの!」

お母さん「こんな下着…伊織君に見せてるの?」
ワタシ「はっはぁ〜?やめてよ〜
一応上下一緒やもん!」
ワタシは恥ずかしい
お母さん「…駄目ねぇ。お母さんが選んで大阪送っておいてあげるわ」

絶対嫌だ……

お母さんの趣味は分かっている…

お父さんと伊織さんは一緒にお酒を飲む

とても楽しそう

伊織さんは、以前も書いたが女の子のお客様も多いが男のお客様も多かった。
水商売はどことなくコチラの礼儀と
似ている気がする

寡黙なお父さんには物知りで色々な事を話してくれる伊織さんはかわいいのだろう

伊織「さくらちゃん。おいで。」

ワタシ「で…でも…」
チラッとお父さんを見る

お父さんは黙っている

ワタシ そろそろと伊織さんの横に行く

伊織「さくらちゃん?良いお酒頂いたから一緒にのもっ」

伊織さんはお父さんを見る
伊織「はい!お父さん!お酒無くなってますよ?」
お父さん「…うむ」

…ビックリだ。伊織さんお父さんを手懐けてる…

お母さんは自分のお仕事が無くて
楽しそうに下着の雑誌を見ている

ワタシは何となく2人にした方が良いと思ってお風呂に行くと言った

何だか変な展開になってしまった

こんなに仲良くなるとは…

…あっそういえば伊織さん携帯鳴ってない…
ワタシは充電が切れていた

ワタシ「伊織さん?携帯は?」
伊織「電源切ってる」

なるほど…と思いワタシは先にお風呂に入った
〜〜〜〜〜

不思議だな…
人って
1年前まではお互い知りもしなかったのに…

幸せだな……

2人はまだワイワイしていてワタシはいつの間にか眠っていた

続く

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