97 ダレが悪くてダレが悪くないのか?
伊織さんは朝方帰ってきた
ワタシは心配で眠れなくて起きていた
ワタシ「いっ伊織さん?大丈夫?」
伊織「さくらちゃん……。
……えみなが警察に捕まった」
ワタシ?!
伊織「街中を奇声発しながら徘徊してたらしく…怪しかったみたいで
……えみなまだミナトさんからシャブもらってたみたいで鞄の中から出てきて……」
ワタシ「えっ……伊織さんは?どうなっちゃうの?」
伊織さんは頭を抱えて座り込む
伊織「えみなに言われたら俺も捕まる」
ミナトさんは連絡してくる位だから
まだ捕まってないのか……
ワタシ「自首しない?その方が初めてっていうので罪軽くなるよ……」
伊織さんはイライラとモヤモヤが溜まっていたのか床を叩く
ビクッ
伊織「えみな…あいつ喋ったらマジ許さねぇ…
俺が捕まるのはもういいよ
その間店は閉めて従業員達は皆知り合いのとこ一時行かせるからっ
だけどさくらちゃんは?!
俺その間また龍星に取られるん?!」
伊織さんは捲し立てる
ワタシは黙っていた
黙っていたというか何も言えなかった……
*あっ…また気持ち悪っ…*
ワタシは洗面台に駆け込む
…伊織「さくらちゃん?もしかして?」
ワタシはただ単に体調が悪いだけかと思ってた
まさかのまさかだ
こんな早くデキルと思わなかった
ワタシは口を覆う
【どっちの子供だろう】
伊織さんは嬉しそうだ
伊織「これで俺やっとパパになれる
これでさくらちゃんは俺のモノだ」
…………
伊織さん?
そうかもしれないね
実はワタシね?覚せい剤を塗られたのまだ根に持ってるんだ
あんな辛い思いを経験させてくれてありがとう
そしてごめんね
どっちの子供か分かんない
だけど愛する2人の子供だから大切に育てるよ
ワタシはおかしい?
おかしいですか?
続く
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