さくらりら

サイコロジカルカウンセラー since 2022 Psychological Coun…

さくらりら

サイコロジカルカウンセラー since 2022 Psychological Counselor 「この世界」の不思議な物語を書きます! よろしくおねがいもうしあげます〜

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「龍と空色の歌」第2話

 第二話 ビルの二十四階  表参道の交差点から坂を下り、カーブを曲がったかと思うとタクシーは高層ビルと雑居ビルの立ち並ぶ間を疾走する。  墨絵は林立するビルを窓越しに見上げていた。  超高層ビル、もはや塔だ。こんな高いところにあるオフィスで働いたらどんな気持ちなんだろう。  塔の天辺からは凄い風景が見えるんだろうなあ。  墨絵が通う会社のオフィスは六階建のビルにあり、その二階で普段は仕事をしている。窓からは向かいの通りにある小さなお弁当屋さんくらいしか眺めることができない。

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    • ☆【小説】「龍と空色の歌」第1話【創作大賞2024・応募作】

      第一話 二〇一X年 ──風  地下鉄の駅。ホームには熱気が吹き抜けている。  列車が猛烈なスピードで走り去る毎に起こる風。  八月の酷暑の熱が地上からこの地下の空間にまで来ている。それは旋風となって圧倒的な勢いで襲いかかり頬をなでる。  墨絵《すみえ》は前髪を直し次の訪問先の所在地を確かめようとホームのベンチに腰を下ろした。  今日はもう三社目だ。  午前中に二社。いずれも一時間程の打ち合わせをして午後を迎えた。  二年前にもこんなことをしていたな、と思った。就職活動の頃で

      • ☆【小説】「龍と空色の歌」【創作大賞2024・応募作】

        あらすじ あなたは心が見えるようになりたいですか? 超能力を使い 神様に会いたい、そんな風に思ったことはありますか。平凡な女の子「墨絵《すみえ》」が就職活動の末、企業に就職。仕事で訪れた先で現れた謎の女社長。東京・六本木のビルでの「なんだ?この昭和感!」。謎はますます深まるばかり。そんな社長と墨絵は世間の理不尽に立ち向かいます。時間を超えて物語は展開。荒唐無稽、難解至極。世界の構造とは?「心には時間など無い」……これはファンタジーなのか?──世界に困惑、失望しがちなあなたに

      「龍と空色の歌」第2話

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