2021.4.23 ケムリグサ・イージー

時が経つのが早い。と感じる今日この頃です。
毎日ドタバタと慣れない生活を送っていたら、もう4月も終盤に差し掛かっている。
そんな中でも時間というものは無慈悲に、平等に、暖かく、残酷に、当然のように、驚くように、ふつうに流れていく。

春は新しい風が吹く。どこのどいつが決めたのかはわからないが、春は出会いと別れが混在する社会。不安と期待が入り混じり、なんとなく刻は過ぎていく。人生もそんなものなのだろうか。

ケムリグサを蒸して、皆が寝静まった闇を歩く。裸足にスリッパはまだ寒かったな。上着は充分だけれど。4月。昼は汗ばむ。朝晩はかなり冷える。僕の地域だけだろうか。
それでも春の息吹に期待をする生き物もいる。けろけろ。蛙の鳴き声。自然に耳を傾けるのも悪くない。この暗闇のどこかに君の声を探している。
僕はただ歩く。歩く。歩く。目的地もなく、ただただ歩く。前に進む。時々気分で曲がったり、小走りになり、空を見上げたり。人生のような散歩。迷子。迷子なのかもしれない。いくあてもなく、部屋にいるのも居た堪れなくなり、飛び出したような。散歩というより、暗黒を彷徨う、これの方が正しいような。
君は今、何をしているのだろう。うまく笑えていますか。



なにかもどかしいきもちになる。
全てに手が届きそうで、全部手に入らない。
あと少しで到達しそうな迷路も、ゴールの前で破り捨てられる。
気になったアーティストが、もうすでに解散していたり。
全部全部、思い通りにいかない。あと少しな気だけしてしまう。
どうしようもない毎日。そんな日々で、石ころを蹴りながら、独りケムリグサを蒸す。

2021.4.23

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