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【猿でもわかるeスポーツ経営学】eスポーツチーム運営における組織づくり【第二話】

トニックウォーターをがぶ飲みしながらたばこを吸う時間が至福のひとときと最近気づきまして、自分はおっさんになってしまったんだと思います。

なんの話やねんってところで、本題に入ります。

今回はeスポーツチームの組織づくりについてお話をさせていただきます。

いくら経営戦略を立てた所で、組織づくりの基盤がガタガタでは意味がありません。
どういう組織を作っていくのか、どんな組織の制度を作り、どのように運営していったらうまくいくかをお話しましょう。


目標をつくる

組織は目的を達成するための手段です。
ですので、その組織は「なんの組織か」なんてものはどうでもよくて、その組織は「なんのための組織か」が重要になります。

そこで重要になるのが目標です。

ここでいう目標は、売上目標や利益目標とは異なります。
売上や利益は活動の結果であって目標とは言えないんですよね。

【何をすれば】売上や利益を結果として出せるのか。
ここが重要になる。

・今期は○○の目標を××の規模で行う。
・今期は○○で××のイベントを行う。

というような形式で目標を立てましょう。

また、目標はパフォーマンスを正確に測定するために

・組織全体の目標
・プロジェクトの目標
・チームの目標
・個人の目標

と、階層単位で設定します。

仕事のやり方をつくる

目標を決めただけで組織が出来上がるわけがありません。
次に必要になるのが仕事のやり方です。

ここでポイントになるのが属人性の有無になります。
この人じゃないとできない。あの人に聞かないとわからない。
という状況を無くす必要があるんです。
これにより、人材の入れ替わりが発生しても耐えられます。

属人性をなくす仕事のやり方は以下の要素が必要です。

・業務フロー
・KPI
・様式(テンプレート)
・マニュアル
・データの形式
・緊急対応、例外対応の方法
・記録の方法
・チェック、テストの方法

改善の仕組みをつくる

目標と仕事のやり方が決まれば、組織の骨組みは出来たといっても過言ではありません。

次に要求されるのは改善活動になります。

改善活動は以下の活動を含む。

・パフォーマンスの測定
・測定結果の報告
・報告されたデータの分析
・改善活動の立案、実施
・改善活動の効果測定

これらを普段の活動の中で行います。

これは前回お話したITへの投資に深く関わる内容になりますが、今まで二人で行っていた業務内容を、システムの導入により一人で十分になったなど、効率よく作業を改善する事が例として挙げられます。

キャリアパスをつくる

組織は人が動かすものです。
従って、人材育成は切っても切れません。

ただし、よく育成という言葉で勘違いするのは「研修や教育」を行うことだけが人材育成と思っていること。
組織で言う人材育成とは「キャリアパスそのもの」のことを言います。

キャリアパスに必要なのは、階級と、階級に応じた必要とされる、スキルとパフォーマンス基準の明確化です。

・どのような人材を目指せるのか
・何ができればいいのか
・何ができればリーダーとして認められるのか。

組織の人材はこのような基準を必要としています。

評価方法をつくる

『目標・仕事のやり方・改善の仕組み・キャリアパス』が作れると、データに基づく評価方法を作ることができます。

逆に、この4つが作らていない状況で評価するとなると、上司の意思が大きく反映されており、属人性のある組織体制が生まれてしまいます。

「うちの会社は上司の好みで評価が決まるから。」という愚痴は、部下の愚痴である場合もありますが、その殆どは上記の4つのどれかが機能しておらず、評価するデータが手元にない状況である可能性が高いです。

文化をつくる

今までお話してきた内容は、組織を動かす中で必要なことです。
加えて「文化」を作ることが重要になります。

この文化は組織活動を行っていく中で、構成員のモチベーションが向上したり、マニュアル化されていない事態への対処に繋がります。

主に、組織の文化とは

1.組織の長の人格・行動・発言
2.理念や判断基準
3.評価基準
4.顧客への態度
5.報奨制度

この5つのどれか、もしくはこの5つのどれかが組み合わさってできるものですが、やはり私が今まで見てきた中で一番影響を受けるのは1番です。

私が運営している会社は全て私の発言で文化で出来上がっています。
chouetteについても、eスポーツを持ち上げるために、こういう企業理念で今後もやっていこう! という意気込みをいい、社員がそれについてきてくれている現状を見ると、モチベーションに繋がり、文化が形成されていっていると感じます。

eスポーツでの組織づくりについて

実は、eスポーツのような非定型業務の要素が多く含まれる事業については、あまり組織として行うことが難しい場面が多くあります。
しかし、組織というのは必要です。

そこで、管理機関として、オーナー率いる、eスポーツチームの管理をする組織をつくり、eスポーツに直接関わる人材達は組織のマニュアルの下運用するほうがスムーズだったりします。
eスポーツチームは、eスポーツで成長し続け、イノベーションを起こし続けることによって、チームが芽を作り、組織がそれを大きくする。
この流れをオーナーがどのようにして作っていけるのかが重要になります。

まとめ

本日は組織のつくり方についてお話しました。

次回は、その組織が運営するチームの作り方についてお話をしようと思います。

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