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【猿でもわかるeスポーツ経営学】eスポーツチームの作り方【第三話】

実は、某大手外資系のIT企業で働いていた時、カルフォルニアで一年半出向して、日本に帰ってきてからはマーケティング部のプロジェクトリーダーを任されることになった経験があります。

役職上はチーフと呼ばれており、当時できたてのチームだったこともあり、私は係長と兼任してチームの運営を行っておりました。

前回お話をした組織の話と合わせて、私の経験を例にすると

・組織は大手外資系企業
・チームは私が代表を務める新規プロジェクト

これをeスポーツに当てはめると

・組織はオーナー率いる団体(法人)
・チームはマネージャーが代表を務めるeスポーツ選手が所属している団体

ということになります。

さて、それを踏まえた上で私の実体験を踏まえながらチームの作り方をお伝えいたします。


失敗した経験談

既にしてますが、まずは自分語りさせてください。

私がチームリーダーになって初めて、チームに所属した新入社員の女性社員は2年目になる前に辞めてしまいました。
どうやら、入社前に描いていた理想と、現実のギャップがあるようでした。

ギャップと言ってしまえば簡単ですが、本人が本当にうちのチームでやりたいってことが身につけられる業務を与えられなかったことが大きな原因だったんです。
成長意欲が高い社員に対して、成長機会を与えることができなったのが大きな反省点であり、この一件で私はリーダーとして成長できるきっかけにもなりました。

彼女が私の部下として働いた数ヶ月が無駄な時間になったのであれば申し訳ないなと思っていたのですが、私を見返すために成長して今は某大手自動車メーカーで係長として懸命に働いていると本人から連絡がきたので、そこは私の思い過ごしだったんだなと。
今ではたまにビジネスの話や飲み行く仲です笑

いいチームを作るために取り組んだほうがいいこと

そもそもいいチームの定義ってなに?
と思う人もいると思います。
私が思うに、

・全員がお互いに信頼し合えている
・全員がチーム運営に主体的に取り組んでいる
・全員が成長することに貪欲である
・全員が目標を達成することに本気である
・全員が成果を出し評価されている
・リーダーをいじることができる

これを踏まえた上で。
いいチームとは「一生ここに居たい。」と思えるような団体。
と、私は定義しています。

では、そんないいチームにするためにはどうしたらいいのか。

マネージャーは絶対に以下のことに注意したほうがいでしょう。

・成長機会を与える
・目標達成を一緒に取り組む
・週一回のチーム全体ので雑談ミーティングを欠かさない
・1対1で定期的なコミュニケーションを取る
・率先してeスポーツとは関係のないことを一緒にする
・メンバーに自身の想いやビジョンを伝える
・チーム交流会を行う

これらをひとつひとつ紐解きましょう。

成長機会を与える

eスポーツ選手の皆様はプロ、アマチュア関係なく大会へ出場して有名になりたい! と思っている人ばかりでしょう。
なので、成長機会を与えない=チームの死 と言っても過言ではないと断言できます。

1人1人、どういうeスポーツ選手になりたいのか、スキルや経験に応じて、与える活動内容を対話しながら決定することが重要です。

担当できる活動範囲や責任範囲を徐々に広げたり、求めるレベルを上げていくことで、常に伸び代を作り続けることが重要です。

目標達成を一緒に取り組む

eスポーツ選手はどこかで絶対に躓いてしまいます。
それを察知できるかどうかは、一緒に目標に向かって取り組んであげているかどうかによります。

ずっと一緒にいるよ。
こういう姿を見せてあげることで、彼らそれだけで安心してまた立ち上がって一生懸命になってくれます。

一緒に悩み、一緒に解決し、一緒に目標を達成し、一緒に感動する。

想像してみてください。
きっと、人生で数えるだけの素晴らしい瞬間に出会えます。

週一回のチーム全体ので雑談ミーティングを欠かさない

チーム内での発言に対してのハードルを下げる為に、週一回の雑談ミーティングをしましょう。

eスポーツのことじゃなくてもいいので、1週間の目標立て、その達成状況やエピソードを話してもらいましょう。
勿論、マネージャーも話します。

これを行うことにより、メンバー同士のコミュニケーション活性化に繋がり、相互理解が深まります。
また、アウトプットの練習にもなり、ビジネスとしてのeスポーツシーンや大会でのインタビューにおいて、魅了する発言ができたりします。

1対1で定期的なコミュニケーションを取る

なにかのタイミングで1対1の面談を行うなんてことはあると思いますが、最低でも月1回で1対1のミーティングを開催しましょう。

最近の状況や、振り返り、フィードバック、困っていること、今後やってみたいことなど、様々なことをフリーテーマで話を聞くと、普段話しづらい内容でも、あえて時間を割いてでも話すような内容じゃないことも相談してくれます。

率先してeスポーツとは関係のないことを一緒にする

eスポーツという枠に収まってしまうと、井の中の蛙と一緒で、選手自身の特徴がeスポーツというメガネを通してしか見ることができません。

また、eスポーツ以外のことについて一緒に取り組むことによって、選手にとって意外な発見を得ることになり、返ってeスポーツの実力向上につながったりします。

また、そういった意外な気付きをチーム内で共有し合うことによって、チーム全体の技術向上に繋がります。

メンバーに自身の想いやビジョンを伝える

どんなチームにしていきたいのか、選手やその他メンバーにどうなってほしいのか。
これをしっかりと言葉にして伝えましょう。

私の社員には飲みに行く度に会社をこうしたいあーしたい。
○○くんにはこういうところで期待してるからこういうような業務が今後できるようになっていってほしい。
と、事あるごとに言っています。
おそらく、うちの社員はもう聞き飽きたんじゃないかなってくらいです笑

ただ、その想いに共感してくれる人としてくれない人もいます。
対話の中で話をすり合わせながら、目指すべき姿の共通認識を持って、チームとして取り組むことを理解してもらいましょう。

個人に対してどういう人になってほしいのかを伝えることはとても重要であり、個人としてどういう人になりたいのかを明確に持てていないメンバーが考えるきっかけになります。

チーム交流会を行う

よくあるのが、PUBG部門とAPEX部門とLoL部門と設立しているチームですけど、それぞれの部門に所属しているメンバー同士は交流がない。
というものです。

その話を聞いた時、プロチームと名乗っていてその体制であれば正直やばいなと思いました。

同じブランドを背負っている人間のことをよく知らないっていうのは正直不安じゃないのかなと。

また、この交流会でもお互いのことをざっくばらんに報告し合うことによって、相乗効果を発揮する可能性もあります。

可能であれば定期的に開いていきましょう。

まとめ

組織と違って、チームは常に発展して組織に貢献する立場である以上、大きな縛りはありません。
ですので、マネージャーを中心に、チーム全体が主体となって、ルールを作っていき、秩序を保つ必要があります。

逆に言えば、マネージャーへの信頼を集めてしまい、チーム全体が主体となって運営を行えば、組織の力を使って成長し続けることができます。

ぜひ、参考になればなと思います。

次回は、eスポーツチームにおけるマーケティング方法についてお話をさせていただきます。

が、

このマーケ手法については正直なところあまり人に伝えたくありません。

誠に恐縮ではありますが、個人での本業分野となりますので、途中から有料記事として公開させていただきます。

本気でプロを目指している、若しくはプロとして運用を行っているけど上手くいっていないから、勉強したいという人だけ購入することをおすすめします。

それでは、また次回お会いしましょう。

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