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腎臓がん、日本人の7割に未知の発がん要因を発見-全ゲノム解析で判明

国立がん研究センターなどの国際共同研究チームが解析

日本を含む11か国の国際共同研究により過去最大の962症例の腎細胞がんの全ゲノム解析が行なわれました。解析の結果、日本人の腎細胞がんの7割に、他国ではほとんど見られない未知の発がん要因が存在することが明らかになったということです。
国立研究開発法人国立がん研究センターが、『Nature』に5月15日発表しました。

日本人の7割で「SBS12」遺伝子変異

解析の結果、日本人の腎細胞がんの7割に他国にはほとんど見られない、未知の発がん要因が存在することが明らかとなりました。
日本の淡明細胞型腎細胞がんの72%の症例で「SBS12」の遺伝子変異が検出されましたが、一方他国では2%程度の症例にしか検出されなかったということです。

また腎細胞がんの危険因子として知られている喫煙・肥満・高血圧・糖尿病について、喫煙は遺伝子の変異に直接作用していることが分かりましたが、肥満と高血圧と糖尿病は、遺伝子の変異を直接的に誘発しないことが示唆されました。

新たな予防法の可能性へ

SBS12の原因物質を同定することで、日本における淡明細胞型腎細胞がんの新たな予防法や治療法の開発が期待されるということです。

最新のがん治療は、このように、一歩一歩、地道な努力の積み重ねの上に進んでいくのですね。

国立がん研究センター中央病院=東京都中央区


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