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厚生労働省発表 市区町村別の合計特殊出生率

2024年4月19日付けで、厚生労働省が「平成30年~令和4年人口動態保健所・市区町村別統計の概況」を公表しました。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/other/hoken24/index.html
「人口動態統計」を基に5年分のデータを集計したもので、今回が8回目となります。

市区町村別の合計特殊出生率

市区町村別の合計特殊出生率は、鹿児島県大島郡徳之島町が最も高い2.25となっており、一方、最も低いのが京都府京都市東山区の0.76となっています。
両者の差は1.5ですから、なかなか大きな隔たりがあります。

出生率の高いベスト3を見ると、2位は1位と同じく鹿児島県大島郡天城町の2.24、3位は沖縄県国頭郡宜野座村の2.20となっています。
低い順では、2位が大阪府大阪市浪速区の0.80、3位が京都府京都市上京区の0.80となっています。

ちなみに、合計特殊出生率について同統計では以下のように説明しています。
*合計特殊出生率は、「15 歳から 49 歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの」で、1人の女性がその年齢別出生率で一生の間に生むとしたときの子どもの数に相当するが、本統計においては、5歳階級別の出生数及び女性の日本人人口で算出している。

ここで人口を考慮に入れずに考えるならば、合計特殊出生率の上位の市区町村を最も多く抱えるのは沖縄県で、次いで鹿児島県です。
また、合計特殊出生率の下位の市区町村を最も多く抱えるのは東京都と大阪府で、次いで千葉県となっています。人口の多い地域の方が出生率が低い傾向が見て取れます。

市区町村別の標準化死亡比

また、市区町村別の標準化死亡比もまとめれています。
標準化死亡比について、同統計は以下のように説明しています。
*標準化死亡比は、性、地域ごとに「期待死亡数」(その地域の5歳階級別死亡率が全国の死亡率と同じとしたときの死亡数)に対する「実際の死亡数」の比を 100 倍したものであり、年齢構成の違いの影響を除いたものとして死亡状況の比較に用いている。

標準化死亡比については、年齢構造の異なる地域間の比較には向いていないとされているので、あくまで参考程度に、ということになります。
市区町村別の標準化死亡比が最も低いのは、男性は大阪府豊能郡豊能町、女性はが群馬県利根郡川場村となっています。
最も高いのは、男女とも大阪府大阪市西成区となっています。

出生や死亡は、統計としてまとめると単なる数字になってしまいますが、地域別の数字には、それなりのリアリティが感じられます。政府の言う「異次元の少子化対策」は実効性に乏しく、今後出生率が劇的に向上することは難しいのかもしれませんが、国民一人ひとりが関心をもって、取り組んでいく問題です。
何よりも、若い世代が希望をもって行きていける世の中になることを願わずにはいられません。


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