全てが、

全てが、どうしても公開しなくてはいけない情報という訳ではないだろう。
それはわたしにだって適用されるはずだ。
けれど開示しなくてはいけない情報だってある。
それが何か、しっかりと考えてみた結果、人格たちのことを伝えなければならないと、至った。
しかし、わたしの主観が多いだろう。彼らにとって、不服なものになるかもしれない。
だけど構いやしない。どうせ、彼らだって開示されることは嫌いではないだろうから。

まずは、主人格である璋のことを話そうか。
彼は、まずもって主人格であることに向いていない。
とことん、向いていない。
誰かの視線を気にしては、誰からも愛されようと努力して、結局誰からも愛されず、独りで涙を飲んでは血を墨にして文章を書く。
博愛主義で、薄っぺらい愛を振りまいて脆い傘で雨宿りをさせては、自身から飛び立っていくのを見ている。
彼にとって、それがひとつの愛情であり、哀しい感情であるとともに、喜ばしいことだというのだ。


彼がどうしてこんな成長を遂げたのかは、また別の記事にしようと思う。
今は、彼の特徴に視線を集めたい
璋はどうしても、物語を創る仕事に就きたいのだと言う。自分が生きた爪痕を、世界に残したいのだと。そう言うのだ。
わたしとしては爪痕を残すなんて反対だが、璋の気持ちは変わらないようだ。
そもそもわたしから生まれた人格であるはずなのに、変に前向きなところがある。
何故だろう。また、別の記事で書けるだろうか。
少しずつ、わたしの中でも彼らのことを考えてみよう。

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