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皮膚科医が化粧品検定を受けてみた

ということで久しぶりの投稿。

題名通り、皮膚科医でありながら、本来は必要なさそうな資格、「化粧品検定」を受けてみました。

周りの同業者が受けている割合は知らないが、そもそも皮膚科医であり、医師免許を持っていて、さらに皮膚科専門医を合格すれば、就職やキャリアアップにおいてこの検定は何のプラスにもならないだろうと思う人が大半だと思います。

それでも私が受けようと思った理由は以下の通り。

1.以前美容クリニックで働いていたこともあり、元々美容に興味があり、自分で色々美容関連の本を読んだりしていた。実家も実は美容関連の会社なので、医者になる前から化粧品などによく触れる環境で育った。

2.皮膚科医であっても、実際普通に病院で働いているだけなら美容の知識は全くと言っていいほど得られない。(通常の保険診療なら美容ではなく皮膚疾患を診ているため)なのに、外来で診察していると、患者様からスキンケアや化粧品、美容に関する問い合わせを受けることは多い。患者様に正しい知識をお伝えできるように、勉強し資格取得は必要だと考えた。

ということで受験することを決めました。


3級はネットで無料で受験できて、四択式20問、80%以上正解で合格。全く準備せず合格しました。皆さんもたぶんこんなもんだと思います。まあ1,2級受験してもらうための広告みたいなもんでしょう。入り口はとにかく簡単にしていかに受験してもらおうという戦略。

合格証は後日郵送で送られてきましたが、ちゃんとした紙の合格証で、それを見た瞬間なんかスタンプ集めみたいに、1,2級も集めたくなるんですよ。笑 完全に協会の戦略にはまりましたね。まあそれ以前に1,2級も全部受けるつもりだったの関係ないですけど。


私が実行した試験対策についてお話します。

ただ、この検定に関しては、今までの予備知識がどれくらいあるかで準備方法もだいぶ変わってくると思います。

例えば、私みたいに皮膚科医であれば、皮膚の知識はもちろん当たり前にありますし、スキンケアや外用剤、アレルギー、接触皮膚炎などの知識も持っているので、比較的短期間の準備で試験に臨めると思います。

皮膚科専門でなくても、皮膚や美容、健康に対してある程度の知識を持っている医療従事者も難しくないと思います。

また、化粧品業界、美容業界の方にとっても楽勝ではないでしょうか。特にメイクアップや香水、アロマ、ヘアケアなどの知識は私もそれほど詳しくないですが、関連業界で働いている方なら比較的簡単に感じると思います。

上記以外、全く関係ない職業でも、女性で普段からメイクやスキンケア、ヘアケアや香水など、美容に興味がある方ならそれ程難しくなく、かつ興味がある分野なら楽しく取り組めると思います。

それ以外の方、例えば美容にそれ程詳しくない方、全く接してない方に関しては、美容の成分や皮膚組織など難しい内容も含まれているので、準備に少し時間がかかるかもしれません。


なのであくまでも私、一皮膚科医としての化粧品検定の受験対策についてご紹介できたらと思います。ある程度予備知識があり、合格するだけではなく高得点を狙いたい方は是非参考にしてください。

ちなみに、私は1,2級同時に受験しました。

購入したものは以下のとおり:

公式テキスト、公式問題集、美容成分キャラ図鑑

正直公式テキストと問題集だけで試験対策は十分だと思います。キャラ図鑑は元々美容に興味がある私が単なる趣味で購入した本になります。笑

それ以外には、「早期申し込みの特典」として過去問含む模擬試験(回答付き)無料でいただきました。これは毎年あるかわからないですが、すでに検定を受けることが決定している方なら、早めに申し込むと何か特典がもらえるかもしれませんね。

受験2か月前くらいからゆるゆるとテキストにまず目を通すことから始めました。正直この段階では記憶が定着しないと思っていたので、あくまで軽く目を通す程度、どんな内容が書いてあるのかな~という気持ちで1か月かけてテキスト2冊を一通り読み終えました。

テキスト内容はイラストが多くとてもカラフルで、読んでいてとても楽しかったです。もともと美容に興味があるのでなおさら、「勉強している」という感覚は全くなかったです。

テキストを一通り読み終えたら、一回問題集をやってみます。テキストを1回軽く読んだ状態だけだと、問題を解いても結構間違えると思います。そこで、間違えた問題に全部印をつけておきます。問題集に1問1問、正解と詳しい説明が書いてあるので、間違った問題の説明を読んで、テキストでその部分が書いてあるところを探し出して、もう一度読みます。この繰り返しをやっていき、問題集を全部解いていきます。できればテキストでも間違えた場所に付箋を貼るなどして印をつけておくといいかもしれません。

これが終わったら、受験1か月前からもう一度テキストを読み込んでいきます。今度はじっくりとです。ただ正直、すでに1回読んでいるのと、問題集解いた後で間違ったところもすでにもう1回読んだ状態なので、「じっくり」と言ってもある程度頭に入っている状態なので割と早めに読み終えることができます。

そしてテキスト全体を2周した後、模擬試験をやります。問題数としては実際の試験(1,2級:60問)の3分の1(模擬試験:20問)なので、制限時間を20分くらいに設定して実際の試験みたいにやってみてもいいかもしれません。これで試験の雰囲気を多少実感できると思います。終わったら採点して、合格てきる点数か計算します。(70%以上の正答率で合格)そして、間違ったところをまたテキストで探し出して、読み返します

こんな感じの準備でだいたい問題ないと思います。私と同じく趣味で美容成分キャラ図鑑を購入した方は、勉強の合間に気分転換で読んでみてもいいかもしれません。美容成分がキャラクター化されていてとても読みやすく読んでいて楽しいし、試験範囲とリンクする部分もたくさんあるので記憶の定着に役立つと思います。

私の試験準備方法は以上ですが、基本はインプット→アウトプット→インプット→アウトプットの繰り返しです。知識というものは、インプットし続けるだけでは長期記憶に移行しないと言われており、実際のところ、アウトプット:インプットが7:3が一番効果的と言われています。なので、アウトプットは自分が本当に理解しているか確認する上でも大事ですし、記憶の定着にも役立つわけです。問題集を解く以外、私が実践しているアウトプット方法は、「人に話す」ことです。

私の場合、皮膚科医なので、日常診療の中で、患者様にスキンケアや美容のことを聞かれた際には、なるべく勉強した内容を分かりやすく話すことを心がけてます。患者様への説明を繰り返していくことで、自分の記憶に定着しますし、患者様のためにもなるので、一石二鳥だと思います。

他の職業の方なら、身近な家族や友人の悩み相談に乗ったりするなど、自分が学んだ知識をできるだけ話してみてはいかがでしょうか。美容業界の方なら、お客様に話すことで自身の知識の定着にもなり、お客様の役にも立てると思います。


以上、無事化粧品検定1級、2級に合格することができました。

次は受験当日の話でもしましょうか。

本日はここまで。



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