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本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第101番 時計 (Sinfonia No.101 "The Clock", 1794)

交響曲第101番は、1793年にウィーンで第2楽章から第4楽章までを作曲し、1794年にロンドンで第1楽章を完成させて、同年3月3日にロンドンの演奏会で初演が行われました。

愛称の「時計」は、1798年にヨハン・トレーク(Johann Traeg)さんが第2楽章のピアノ編曲版を出版した時につけられたもののようです。この楽章のリズムがチクタクと時計のようなので、そのような愛称がついたのでしょう。

このメロディーはとても有名で、日本ではかつてラジオ番組「百万人の英語」のテーマ音楽として使われていました。また、近鉄特急「青の交響曲」の発車メロディーとしても使われいるそうです。

また、第3楽章は、この交響曲の作曲と同時期に、ハイドンさんがエステルハージ候に贈呈した音楽時計(フルート時計)用の音楽「音楽時計のための作品(Hob.XIX:29)」として編曲されました。とすると、ハイドンさん自身、この交響曲が時計にちなんでいることは十分意識していたのだと思います。

オリヴィエ・ヴェルネ(Olivier Vernet)さんとセドリック・メックラー(Cédric Meckler)さんのオルガンです。

交響曲第101番ニ長調(Sinfonia No.101 D Dur "The Clock", Hob.I:101)
第1楽章 Adagio – Presto ニ短調のアダージョの序奏部から、霧が晴れたような快活な音楽になります。
第2楽章 Andante 有名な時計の楽章です。途中に起伏があります。
第3楽章 Menuetto. Allegretto 音楽時計の楽章ですが、ハイドンさんのメヌエットとしては長いもののようです。
第4楽章 Finale. Vivace まさにヴィヴァーチェなフィナーレです。こちらは比較的短い楽章です。

バス・ウィーヘルス(Bas Wiegers)さん指揮ミュンヘン室内管弦楽団(Münchener Kammerorchester)の演奏です。

以下、プレイリストです。

マルク・ミンコフスキ(Marc Minkowski)さん指揮ルーヴル宮音楽隊(Les Musiciens du Louvre)の演奏
オットー・クレンペラー(Otto Klemperer)さん指揮フィルハーモニア管弦楽団(Philharmonia Orchestra)の演奏
チャールズ・マッケラス(Sir Charles Mackerras)さん指揮聖ルーク管弦楽団(Orchestra Of St. Luke's)の演奏
クラウディオ・アバド(Claudio Abbado)さん指揮ヨーロッパ室内管弦楽団(Chamber Orchestra Of Europe)の演奏です。

(by R)

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