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本日の一曲

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さくらMusic officeでは、新企画「本日の一曲」をスタートしました! この「本日の一曲」では、ジャンルにこだわらず、時にはアーティストや時代背景にも触れながら、誰もが知…
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2023年12月の記事一覧

本日の一曲 vol.144 ポリス インヴィジブル・サン (The Police: Invisible Sun, 1981)

今年、2023(令和5)年8月10日から始めました「本日の一曲」も、今年最後になります。 本日ご紹介するのは、ポリスの4枚目のアルバム「ゴースト・イン・ザ・マシーン」に収録され、ヨーロッパでシングル・カットされた「インヴィジブル・サン」です。日本とアメリカではシングルにはなりませんでした。 この曲は、スティング(Sting)さんが1981年の北アイルランドでおこったハンガーストライキに触発されて、どんな状況でも「見えない太陽があるはずだ」ということを歌ったものです。 日

本日の一曲 vol.143 津島利章 仁義なき戦いのテーマ (1973)

岡山県出身の作曲家津島利章さんは、1936年に生まれ、20代からテレビ・ドラマや映画のための音楽を多数提供し、残念なことに、2013年にお亡くなりになりました。 津島さんの代表作は、やはり、本日ご紹介する映画「仁義なき戦い」のテーマだと思います。冒頭部のトランペットの音楽はとても印象的で、日本で知らない人はいないというほど親しまれた音楽だと思います。 映画「仁義なき戦い」の舞台は、広島県呉市ですが、呉市の「呉シティ・ウィンド・アンサンブル」さんが演奏会でこのテーマを披露さ

本日の一曲 vol.142 フェイセズ ステイ・ウィズ・ミー (Faces: Stay With Me, 1971) ロッド・スチュワート来日記念

ロッド・スチュワートさんが来日するそうです。 ロッドさんは、1945年1月10日生まれで、20代のころ、ジェフ・ベック・グループやフェイセズなどのバンドを経て、1975年からはソロとして活動してきました。ソロになってからのヒット曲は本当にたくさんありますが、本日は、フェイセズの名曲「ステイ・ウィズ・ミー」をご紹介します。 フェイセズは、スティーヴ・マリオットさんがスモール・フェイセズから脱退し、残されたメンバーがロッドさんと、現在ローリング・ストーンズにいるロン・ウッドさ

本日の一曲 vol.141 ちょっと考えさせられるバラード (1/5) レーナード・スキナード フリー・バード (Lynard Skynard: Free Bird, 1973)

レーナード・スキナードは、アメリカ・フロリダ州出身のいわゆるサザン・ロックのバンドです。本日ご紹介する「フリー・バード」は彼らの代表曲とされる曲です。「Lynard Skynard」という奇妙なバンド名は、メンバーが通っていた高校の頭髪に厳しい体育教師の名前「Leonard Skinnerd」をもじったものだそうです。 フリー・バードの歌詞の大意は、「俺は自由な鳥だから、あばよ、ベイビー」という歌なんですが、どうなんでしょう? 先の動画は1977年7月2日のライブですが、

本日の一曲 vol.140 ガーシュウィンのヴァイオリン曲 (George Gershwin: Tunes played by violin)

ジョージ・ガーシュウィンさんは、1898年生まれのアメリカの作曲家です。ジョージさんのお兄さんが作詞家のアイラ(Ira Gershwin)さんで、アイラさんが歌詞を作り、ジョージさんが曲を作るという共同作業をしていました。そこで、オペラ「ポーギーとベス」を始め、たくさんの歌曲が作られました。 ところが、ジョージさんは体調がすぐれず、1937年に38歳の若さで亡くなってしまいます。ジョージさんは、まさしく「モーツァルト以来の天才」だったと思います。 ところで、著作権の保護期

本日の一曲 vol.139 イーグルス テイク・イット・トゥ・ザ・リミット (Eagles: Take It To The Limit, 1975)

先日、ドゥービー・ブラザーズを紹介しましたが、ドゥービーを紹介したならイーグルスも紹介しなければなりませんね。 ドゥービーは、高速道路を走るときの音楽でしたが、イーグルスは、やはりバラードでしょう。ドゥービーとは対照的です。バラードの中では、まず、珍しくベースのランディ・マイズナー(Randy Meisner)さんがリード・ヴォーカルをとった「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」です。 初期の名曲で、ドン・ヘンリー(Don Henley)さんがリード・ヴォーカルをとる「な

本日の一曲 vol.138 なかにし礼 浜圭介 石狩挽歌 (1975)

はじめに本日ご紹介するのは昭和の名曲「石狩挽歌」です。1975年にリリースされた曲で、なかにし礼さん作詞、浜圭介さん作曲、北原ミレイさんの歌でした。以降、たくさんの歌手に歌い継がれてきました。 歌詞石狩挽歌 昭和五十年 北原ミレイ創唱 なかにし礼作詞 浜圭介作曲 海猫が鳴くから ニシンが来ると 赤い筒袖の ヤン衆がさわぐ 雪に埋もれた 番屋の隅で わたしゃ夜通し 飯を炊く あらからニシンは どこへ行ったやら 破れた網は 問い刺し網か 今じゃ浜辺で オンボロロ オンボロボ

本日の一曲 vol.137 銀杏BOYZ DO YOU LIKE ME (2020)

俳優の萩原みのりさんが引退するとのニュースが入ってきました。 いろいろなご事情がおありになるのでしょうけれども、バンドでも解散といってもいつでも再結成していますので、いつ戻っていらしてもウエルカムでお待ちしています。才能のある方ですから。 コロナ時代の銀杏BOYZのミュージック・ビデオに萩原さんと仲野太賀さんと共演されて、とても切ない作品に仕上がっていますので、ぜひご覧になってください。ただし、R15くらいかもしれないです💦 以下、主演された映画です。 (by R)

本日の一曲 vol.136 ルインズ ハイデロマストグロニンゲム (Ruins: Hyderomastgroningem, 1995)

ルインズは、1985年にドラマーの吉田達也さん(1961年生まれ)が立ち上げたプロジェクトの一つで、ドラム1人、ベース1人の2人という変わった構成のバンドです。 筆者がルインズを知ったのは、ローリングストーンのサイトに「史上最高のプログレ・ロックの50枚のアルバム」というページがあり、そこにルインズの「ハイデロマストグロニンゲム」が挙げられていたことがきっかけでした。その50枚のうち、日本のバンドはこの1枚だけでした。 それで、聴いてみたところ、ブーストを効かせたベースと

本日の一曲 vol.135 ヴィキングル・オラフソン タイニー・デスク・コンサート (Víkingur Ólafsson: Tiny Desk Concert, 2020)

はじめにヴィキングル・オラフソンさんは、1984年2月14日生まれ、アイスランドのピアニストです。今月来日公演を行ったばかりです。 Tiny Desk Concert著名なアーティストを呼んで、ホーム・コンサートを収録しているNPRMusicさんのTiny Desk Concert に2020年8月に出演されています。ご本人の英語でのお話もありますが、字幕の設定(英語の自動設定)をオンにして、ブラウザの翻訳機能を使うと多少はわかります😄 前島秀国さん推し前島秀国さんが推

本日の一曲 vol.134 ドゥービー・ブラザーズ リスン・トゥ・ザ・ミュージック (The Doobie Brothers: Listen To The Music, 1972)

ドゥービー・ブラザーズは、1971年デビューで現在でも活動しているアメリカ・カリフォルニアのバンドです。「doobie」とは「マリファナ煙草」の意味だそうです。 活動歴が長いので、いろいろな曲がありますが、本日は4曲ほど紹介したいと思います。2枚目のアルバム「トゥールーズ・ストリート(Toulouse Street, 1972)」から2曲と、3枚目のアルバム「キャプテン・アンド・ミー(The Captain And Me)」から2曲です。 なぜこの4曲かと言いますと、なぜ

本日の一曲 vol.133 ウッディ・ハーマンと彼のオーケストラ ウッドチョッパーズ・ボール (Woody Herman and his Orchestra: Woodchopper's Ball, 1938)

ウッディ・ハーマンさんは、1913年生まれのアメリカのジャズ・クラリネット奏者で、彼のビッグ・バンドのリーダーです。彼のバンドは、「ザ・ハード(The Herd)」と呼ばれていました。彼らの曲で、1938年、日本では昭和13年に録音された「ウッドチョッパーズ・ボール(木こりの舞踏会)」を紹介します。この曲のレコードは、当時100万枚を売り上げたそうです!1938年は、ウッディさんが25歳くらいになりますね。 彼のバンドの1964年ころの映像です。 この曲を1968年にイギ

本日の一曲 vol.132 アラン・メンケン ディズニー・ソング・メドレー (Alan Menken: Disney Song Medley, 2011)

はじめに先日、アメリカの作曲家としてジョン・ウィリアムズさんを紹介しました。ジョンさんを紹介したなら、アラン・メンケンさんも忘れてはいけません。アランさんは、1949年7月22日、ジョンさんと同じアメリカ・ニューヨークの出身で、1967年の18歳の年にニューヨーク大学に進学し、1971年の22歳の年に大学の音楽学部を卒業しましたが、20代はなかなか目が出ず、30代でだんだんと仕事をこなすようになり、40歳のときの「リトル・マーメイド」の音楽で大ブレイクをしたのです。 以下

本日の一曲 vol.131 マイケル・ナイマンのピアノ音楽 (Jeron van Veen: Michael Nyman Piano Music, 2017)

マイケル・ナイマン(Michael Nyman)さんは、1944年生まれのイギリスの作曲家です。マイケルさんは、作曲家として活動する前は音楽評論家として活動しており、「ミニマリズム(Minimalism)」の命名者として有名かも知れません。「ミニマル(minimal)」は、「マキシマル(maximal)」の反対語で「最小限」という意味で、「ミニマリズム」とは、無駄なものを削ぎ落としていき、本質的なものだけを残すという意味合いです。 マイケルさんは、1976年ころから作曲活動