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本日の一曲

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さくらMusic officeでは、新企画「本日の一曲」をスタートしました! この「本日の一曲」では、ジャンルにこだわらず、時にはアーティストや時代背景にも触れながら、誰もが知…
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2023年10月の記事一覧

本日の一曲 vol.83 ザ・ローリング・ストーンズ 彼氏になりたい (The Rolling Stones: I Wanna Be Your Man, 1963. cf. 1988 Mick Jagger Speech)

ザ・ローリング・ストーンズの「彼氏になりたい」は、「カム・オン」に続く彼らの2枚目のシングル盤です。なんと、この曲はビートルズが提供した曲でした。そのあたりのいきさつをミック・ジャガーさん自らのお話で聴けたのはとてもよかったです。 もう余計なことは書きませんので、曲をお聴きください。 ビートルズは、この後にセルフ・カバーしました。「ウィズ・ザ・ビートルズ」バージョンよりも荒削りなアンソロジー・バージョンを貼っておきます。 (by R)

本日の一曲 vol.82 バック・オーウェンス アクト・ナチュラリー (Buck Owens: Act Naturally, 1963 cf. The Beatles)

本日は、ビートルズの「ヘルプ!4人はアイドル」に収録された2曲のカバー曲のオリジナル・バージョンをご紹介しましょう。 Act Naturally「アクト・ナチュラリー」の作詞作曲のクレジットは、「Johnny Russel-Voni Morrison」となっていますが、実際にはカントリー歌手兼コメディアンのジョニー・ラッセルさんの作詞作曲で、ヴォニ・モリソンさんは名前だけだそうです。ヴォニさんは、ジョニーさんの仕事仲間だったようで、ヴォニさんが別の仕事仲間だった同じくカント

本日の一曲 vol.81 チャック・ベリー ロックンロール・ミュージック (Chuck Berry: Rock and Roll Music, 1957. cf. The Beatles)

本日は、ビートルズの4枚目のアルバム「フォー・セール」に収録されたカバー曲のオリジナルを紹介したいと思います。 Rock and Roll Musicビートルズのカバーバージョンといい、説明不要の名曲です! 1976年には同名のコンピレーション盤がリリースされました。このアルバム・ジャケットは評判が悪かったですね! ちょうど同時期にビーチボーイズ(The Beach Boys)のカバーもリリースされました。 Mr. Moonlight「ミスター・ムーンライト」は、ロイ

本日の一曲 vol.80 リゲティ ロンターノ (György Ligeti: Lontano, 1967)

本日ご紹介するのは、現代音楽の作曲家であるリゲティさんの管弦楽曲「ロンターノ」です。正直なところ、このような音楽を聴くのは苦痛であるという方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、心を無にして聴いてみるのもよろしいかと思います。 映画監督のスタンリー・キューブリックさんはいくつかの映画でリゲティさんの音楽を使用していますが、この曲は「シャイニング」で使われています。シャイニングはホラーなので、この曲を聴くと不安な気持ちになってもおかしくはありません。 ただ、この曲の題名の「

本日の一曲 vol.79 バッジー インペカブル (Budgie: Impeckable, 1978)

本日ご紹介するのは、先日少しご紹介したバッジーのアルバムジャケットです。前回ご紹介分はこちら。 バッジーの曲は、ヴァン・ヘイレン、アイアン・メイデン、メタリカ、サウンドガーデンや人間椅子などがカバーしていますが、バッジー自体、一部コアなファンはいるものの、あまり有名ではありません。サブスクでもオフィシャルには彼らの楽曲を全部は聴けないと思います。 本日ご紹介するのは、筆者がとても気に入っている、彼らが1978年に発表した「インペカブル(完全無欠)」という題名のアルバムジャ

本日の一曲 vol.78 マスカーニ カヴァレリア・ルスティカーナ 間奏曲 (Pietro Mascagni: Cavalleria Rusticana Intermezzo, 1890. cf. Karajan)

マスカーニ作曲のオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」は、ジョヴァンニ・ヴェルガ(Giovanni Verga)さんの小説・戯曲を題材にしたもので、そのイタリア語の題名は「田舎の騎士道」という意味です。 オペラの舞台は、イタリアの田舎であるシチリアの復活祭の日、主役は、サントツアというソプラノで、彼女の彼氏(トリド)が昨晩元カノ(ローラ。人妻!)と逢っていたらしいと嫉妬して、彼氏本人を問い詰めるのですが、彼氏は取り合わないので、元カノの夫(アルフォ)に話してしまう(田舎なの

本日の一曲 vol.77 スクリャービン ピアノ・ソナタ第2番「幻想ソナタ」 (1897, Alexander Scriabin: Piano Sonata No.2 Sonata-Fantasy)

アレクサンドル・スクリャービン(Alexander Scriabin)さんは、1872年にモスクワに生まれたロシアの作曲家です。スクリャービンさんは、10歳で陸軍の学校に進学しますが、モスクワ音楽院に転学し、そこでピアノと作曲を学びました。同級生にはセルゲイ・ラフマニノフ(Sergei Rachmaninoff)さんがいました。 写真の前列1番左がスクリャービンさん、その右隣がピアノの先生だったニコライ・ズヴェーレスさん、後列右から2番めがラフマニノフさんです。スクリャービ

本日の一曲 vol.76 バッハ ゴルトベルク変奏曲 (1741, cf. Wanda Landowska & Glenn Gould)

「バッハが音楽を手ほどきしたヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルクが不眠症に悩むヘルマン・カール・フォン・カイザーリンク伯爵のためにこの曲を演奏したという逸話から『ゴルトベルク変奏曲』の俗称で知られている」(日本語版Wikipedia)という曲です。 この逸話の信憑性は疑われているようですが、確かに、この曲の冒頭のアリアをグレン・グールドさんが晩年の1981年の録音で弾いたように弾けば眠くなるかもしれません。しかし、変奏が進んでいくに連れ、目が覚めるような音型がつぎつぎと紡ぎ出

本日の一曲 vol.75 レッド・ツェッペリン 天国への階段 (Led Zeppelin; Stairway To Heaven, 1971)

本日ご紹介するレッド・ツェッペリンの「天国への階段」はとても有名な曲で、YouTubeの再生回数を見ても、5年前の公開から1億回以上になっています。これからもどんどん増えていくことでしょう。 この曲は、「レッド・ツェッペリンⅣ」と呼ばれるアルバムに収録された曲で、レコードでいうと、A面4曲目、ブラック・ドッグ、ロックン・ロール、限りなき戦い、と続いての4曲目でした。 「レッド・ツェッペリンⅣ」のレコード・ジャケットは見開きで表にも裏にも文字はなく、表には額縁に薪を背負った

本日の一曲 増刊 vol.1 東京都交響楽団 リゲティの秘密 ヴァイオリン協奏曲(1990) マカーブルの秘密(1988) 期間限定配信

ちょっと公開されていたのに気づかなかったんですが、今年の3月の東京都交響楽団の公演が10月31日までという期間限定で公開されていましたので、ご紹介します。 リゲティさんのヴァイオリン協奏曲は、1990年作曲のもので(当初全3楽章)、1992年に全5楽章に改訂されました。 「マカーブルの秘密(マカーブルの秘儀、Mysteries of the Macabre, 1988)」は、リゲティさんのオペラ「ル・グラン・マカーブル(Le Grand Macabre, 1977)」第3

本日の一曲 vol.74 オペラ対訳プロジェクト (2011-)

本日はYouTubeチャンネルのご紹介です。 歌詞付きのクラシック音楽を鑑賞するとき、歌詞が知らない外国語であることは、とてもよくあることだと思います。しかし、歌詞の中身は、何を歌っているのか、どうしても知りたくなりますし、鑑賞にあたっては重要なことです。 そのクラシック音楽が動画であるときは、字幕がついていればいいのですが、音源だけのときは、翻訳のリブレットが必要になります。リブレットを見ながらの鑑賞であっても、そもそもあまり馴染みのない外国語の場合は、どこを歌っている

本日の一曲 vol.73 マキシマム ザ ホルモン maximum the hormone Ⅱ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~ (2018, 一部閲覧注意)

先日ご紹介した打首獄門同好会の「糖質制限ダイエットやってみた」のアンチテーゼのご紹介です。 本日ご紹介するのは、マキシマム ザ ホルモンさんです。多くを語らずともミュージック・ビデオをご覧いただければと思います⇩。 こちらは「Ⅱ」ですので、もちろん伏線があります。「小さな君の手」~「maximum the hormone」(2011)です⇩。 こちら⇧は「maximum the hormone」が途中までですので、最後までのバージョンです⇩。 こちら⇧は字幕がついてい

本日の一曲 vol.72 UPP: Get Down In The Dirt (1975, cf. Jeff Beck and 新しい学校のリーダーズ)

本日ご紹介するのは、UPPという1970年代に活動していたイギリスのフュージョン(Rock-Jazz Fusion)・バンドの曲で「Get Down In The Dirt」という曲です。このバンドは、今年の1月10日に亡くなってしまったギタリストのジェフ・ベック(Jeff Beck)さんがプロデュースしたバンドでした。このバンドをご存知の方はあまりいないと思います。 さて、どこかで聴いたことはありませんか?ジェフ・ベックさんがUPPとイギリスのBBCに出演し、この曲をボー

本日の一曲 vol.71 山下達郎 SPARKLE (1982)

なかなか気軽に聴くことができない山下達郎さんの音楽ですが、オフィシャルに公開されたものを拾っていきたいと思います。 サブスク時代以前の曲今年になり、ビニール盤とカセットテープを再発するという企画があり、そのプロモーション用として、アルバム「FOR YOU」(1982)から「SPARKLE」のミュージックビデオが公開されました。 また、同じく「FOR YOU」に収録された「LOVELAND, ISLAND」のビデオも公開されましたが、こちらはクリッピング編集された短いバージ