056. 架空コンビニ（手作りキット） ／ 『くつしたおるよ。』 【猫マンガ】

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「作る」という楽しみのほかに、
「壊す」「解体する」という
たのしみもあるよね。
　

編み物は、ほどくと
また違うものを作れるのが
いいところ。

まあ そう言って
作らないのがほとんどだけど。
　

そして、一から作る楽しみ
というのもあるけれど、

「下ごしらえ」してあると、
作り始めるハードルが
ずいぶん下がって
取り掛かりやすいというのもある。
　

料理なんかは そういうものが
巷にたくさん出回っている。

「あとは和えるだけ」、
「肉さえあれば炒めるだけ」みたいな。

このあいだ、
「小麦粉を使わないお菓子の作り方」
という類の本をパラパラと見ていたら、

材料にまず
「ホットケーキミックス」と
書かれていた。

え？？

ホットケーキミックスって
主原料、小麦粉では…？？

とてもとても
不思議に思ったのだけど、
これは昨今の「グルテンフリー」
を謳ったものではなく、
小麦粉をわざわざ買わなくてもよい
というコンセプトによるものだった。

あー、そうか、なるほど
…って なるかと思ったけど、

小麦粉 買わないけど
ホットケーキミックス買うやん
て、
わかるようなわからないような
理屈なのだった。

まあ、砂糖とかベーキングパウダーとか
いろいろ入ってるから、
ひとつで便利だよね、
ってことかな。うん。

自分で混ぜるとなったら
あれもこれも計って入れなきゃいけないし
それをあらかじめやってくれている
というのは
大変、親切な 下ごしらえなのだ。
　

人類の世界というのは
大抵こういうものだ。（急に壮大）

先人たちの知恵と創造の上に
現代の生活があるのだ。

何もかも一からでは、
私たちは 採掘したり採集したり
というところから
始めなければならないはず。

「考え」という非物質なものにしても
真理や定理という形で
すでに誰かが、
じっくり考えておいてくれているのだ。
　

今はもうすでに
ありとあらゆる便利なものが
用意されていて、

それをどう使うか、
そしてそこから新しい何かを
どう発展させるか、という
「続き」をやることに専念すればいい。
　

それでもたまに
「分解する」
「また一から作ってみる」
ということをしたくなるのが
おもしろいところ。

クイズを解くような、
探検をするような、
わざわざ迷路で遊ぶような、

とても高尚な
暇つぶしだと思う。
　

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次回も おたのしみに。